日本人初、アフリカ・ガーナのプロサッカー選手に 倉敷市出身の森下仁道選手が意気込み

アフリカのガーナで日本人として初めてプロサッカー選手となった岡山県倉敷市出身の森下仁道(もりした・じんどう)選手が一時帰国し、今後の意気込みを語りました。

(森下仁道 選手)
「クラブワールドカップでアフリカ代表として出場することが僕のサッカー選手としての目標」

倉敷市出身で倉敷青陵高校、筑波大学を卒業したストライカー森下仁道選手(26)です。

森下選手は、アフリカのザンビアとガーナのトップリーグでプレーした異色のストライカーなんです。

(森下仁道 選手)
「日本ではJリーガーにストレートで大学卒業後になるのは難しくて。一回、日本人がいないところで、かつサッカーのレベルが高いところでプレーすることによって、どこどこの森下仁道と注目されないといけなくて、探した時にアフリカが選択肢にあがった」

森下選手は2018年10月にザンビアに渡りトップリーグでプレー。

2019年9月の帰国後にはJリーグ挑戦を狙っていた森下選手。しかし、あることをきっかけに思いが変わりました。

(森下仁道 選手)
「年子の姉が他界してまって、そこで一旦ちょっとサッカーから離れる機会があって。そこでやっぱりサッカー選手は賞味期限がある職業ですし、アフリカの日本人プレーヤーと言えば仁道というふうなポジションを取りに、アフリカで骨を埋める気で、覚悟を持って挑戦しようという経緯があって」

アフリカでプレーすることを決めた森下選手でしたが、新型コロナの影響でなかなか海を渡ることはできませんでした。そんな中で2021年2月、ある電話がかかってきたそうです。

(森下仁道 選手)
「ガーナの元サッカー協会の会長だけど、ガーナでサッカーする気ある?と言われて。やる気もありますと。2週間で来いと。2週間であらゆる情報収集、ガーナのコロナの事情など全部調べて、行けると判断した」

そして森下さんは2021年4月に日本人として初めてガーナのトップリーグでデビューしました。

ピッチの外では日本人・アジア人への偏見や差別をなくそうと、地元の子どもたちへサッカー教室を開くなどして交流を図っています。すると地元の人たちが森下選手の応援団を結成するほどチームサポーターに親しまれる存在となっています。

一方で、FWとしては7月までのシーズン中に9試合に出場するも、得点は奪えませんでした。しかし、収穫もあったといいます。

(森下仁道 選手)
「僕はアフリカ人タイプではないのでチームメイトとの関係性が重要になってくる。チームメイトとご飯に行って、僕はこういうふうなプレーなんだとコミュニケーションを取って関係性を築けたのは手ごたえがあった」

――来季の目標は?
「クラブワールドカップにアフリカ代表として出ること。そのためには来シーズンからピッチ上で結果を出すこと、ゴールアシストを数字として残すことチームの勝利に貢献すること、そのために今トレーニングを積み重ねていく」

森下選手は10月中旬にアフリカに渡り、10月29日からのガーナのリーグに挑むということです。

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