下水疫学の社会実装により天気予報のようにクラスター発生を事前にキャッチできる時代へ

一般社団法人日本下水サーベイランス協会が設立

地域・施設における感染症等の発生を事前に検知し、対策に資することを目的に一般社団法人日本下水サーベイランス協会が発足しました。寮・社宅・介護施設・工場・マンションなど1棟まるごと検査をすることによりクラスター発生予防・ウイルス対策として、下水疫学を応用した試験で個別PCR検査より安価で包括的な検査が可能になります。活動を幅広く知って頂き、広めるための協会が2022年5月24日より始動しました。

一般社団法人下水サーベイランス協会理事

本協会は新型コロナウイルスの感染症早期検知として 定期的に施設内の下水管から下水をサンプリングし、下水でウイルス遺伝子検査を行い、感染者を早期発見する研究(下水疫学)を活用したサービス「HP-Test(ハウスパンデミックテスト)」の社会実装の推進のために株式会社NJS(東京都港区芝浦)を中心にした発足した協会です。理事である株式会社ブレス(大阪市大阪府大阪市中央区瓦町:代表取締役 西崎哲弘)はサンプリング採集の受付窓口を主に担当します。

HPテスト

HPテスト検査

HP-Test 特徴

ウイルス感染状況を早期発見し、クラスターの発生を抑制することが可能
個別PCR検査より安価で包括的な検査が可能
検体サンプル採集から検査・報告までワンストップ(最速5日)

「HP-Test」は株式会社島津テクノリサーチが開発した下水PCR検査によって対象集団における新型コロナウイルスの感染状況を監視し、陽性反応がある場合には対人検査で感染者を特定する検査システム「京都モデル」を活用。下水疫学の研究成果を用いて、施設や工場等から排出される下水のPCR検査により感染を早期に発見しクラスターの発生を抑制することを目的としたサービスです。

新型コロナウイルス感染者の糞便には発症前からウイルスが存在するといわれており、施設のトイレ排水を検査することによって、施設利用者を集団として捉えた定期監視が可能です。トイレ排水の検査は通常の対人検査に比べて個々人の負担がなく、集団全体の感染状況を評価できるうえに定点的なモニタリングの実施が容易です。クラスター(集団感染)の発生防止に役立つと考えられ、特に重症化しやすい高齢者の施設や教育機関、工場施設などにおける定期的な運用に適しています。変異株の他、食中毒・科学薬品の検出なども幅広く対応する想定をしております。

一般社団法人日本下水サーベイランス協会
https://jwwsa.or.jp/