TOKYO MX（地上波9ch）朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」（毎週月～金曜7:00～）。「フラトピ！」のコーナーでは、注目の新市場“フェムテック”を取り上げました。
◆市場規模拡大中、世界が注目するフェムテックとは？
今回"フェムテック”について解説してくれるのは、NewsPicksのプロピッカーで働き方改革を推進する一般社団法人at Will Work代表理事の藤本あゆみさん。2021年の調査によると、男性労働者数約3,700万人に対し、女性は約3,000万人とそこまで大差がないなか、「働く女性が抱える健康面の悩みを、テクノロジーで解決しようというのがフェムテック」と話します。
これは「Female」と「Technology」を掛け合わせた言葉で、その世界市場は2025年の予想で約5.3兆円。「2018年が1.8兆円で、それが約3倍になるということで世界でも注目されている分野」と藤本さん。
キャスターの田中陽南は取材などで耳にすることが増え「最近すごく身近になったと感じる」と語ると、法律事務所ZeLoの弁護士・由井恒輝さんは「言葉自体は知っていたものの、これだけ市場規模が大きくなり、注目されているのは知らなかった」と驚きを口にします。
では具体的にどんなサービス・商品があるのか。藤本さんがまず紹介したのはユニクロの「エアリズム吸水サニタリーショーツ」。これは吸水と防水に優れた三層構造が特徴で、洗濯可能なので繰り返し使うことができるのも利点。「女性の幅広いライフステージに合わせて使用されることが想定されている」と解説します。
一方、AppleからはApple Watchと連携して月経周期を管理できるアプリがリリースされており、生理や妊娠可能な時期のタイミングを簡単に可視化することが可能だとか。
こうした商品は主にユーザーからの声をもとに開発されているそうで、藤本さんは「男性も女性も健康的に働くことは大事だが、女性が職場に少ないとこうしたことが問題だと思っていても話題にできなかったり、相談できなかったりといったことがあった」とこれまでの問題点を示唆。そして、「しかし、こうしたサービスや製品が出てくることで企業側もサポートでき、よりよく働く環境が提供できる」と主張。実際、最近は多くの企業でフェムテックに関するさまざまなサービスが提供され始めていると言います。
◆女性だけでなく男性もフェムテックに参加できる環境作りを！
2020年10月には自民党・野田聖子議員が会長となり「フェムテック振興議員連盟」が発足。今年3月に普及に向けた提言が提出され、6月には政府が閣議決定した骨太方針内に「フェムテックの推進」という言葉が初めて盛り込まれました。
こうした動きに藤本さんは「ライフイベントで望まない離職を防ぐことがフェムテックが目指したいところ。しかし、今後いろいろな製品が出てくると同時に法律に触れる部分が出てくる」と言い、さまざまな問題の解決・推進に向けて議員連盟に期待を寄せます。
また、今回の議員連盟は野田聖子議員が会長となっていますが、そうしたジェンダーバランスも重要。課題に気付くというところで男性には想像できなかったり、知らないことも多いため、フェムテックに関連する企業家には女性が多いのが現状ですが、「ジェンダーギャップの問題は政治に関わらずあるが、人やサービスが出てくることで、より気付く、話すきっかけができるのは大事なこと」と藤本さんは指摘します。
由井さんもジェンダーバランス、さらには男性も積極的にフェムテックに参加すべきとしつつも、「男性が踏み入ってはいけない領域があるのでは」と懸念を示します。ただ、そうしたことも含め「積極的に話ができるような環境にしないといけない。そのために女性の登用、リーダーとして引っ張っていく女性が増えることで話をする環境を作ることが大事」と言います。
そうした男性側の懸念に対し藤本さんは「女性同士でも話づらいことだったりもして、個人の問題のようなところもあったりする。男性だから踏み込みづらいとか何かルールがあるかというとあまりない」と語り、「むしろフェムテックという1つの市場にすることで話題にしやすくなり、タブー化させないことが大事」と明言。
また、女性の社会進出という面では「今後は更年期障害に関するサービスも重要になってくる」と藤本さん。すでにアメリカではそうしたサービスが増えていることに触れ、「そういったところも今まではなかなか話しづらかったが、話せる環境にしていくことも市場を形成するための重要なポイント」と話していました。
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＜番組概要＞
番組名：堀潤モーニングFLAG
放送日時：毎週月～金曜 7:00～8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター：堀潤（ジャーナリスト）、田中陽南（TOKYO MX）
番組Webサイト：https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter：@morning_flag
