横浜市神奈川区の旧大口病院（現横浜はじめ病院）で2016年に起きた点滴連続殺人事件で、殺人罪などに問われた元看護師久保木愛弓被告（34）の裁判員裁判が1日、横浜地裁で始まる。弁護側は起訴内容を認め、被告の刑事責任能力の程度を争うとみられる。高齢の入院患者3人が点滴に消毒液を混入されて殺害された事件は発生からおよそ5年。被告が動機や背景について何を語るのかが焦点となる。
同病院の看護師だった被告は2016年9月15～19日ごろ、入院していた女性＝当時（78）、男性＝同（88）、男性＝同（88）＝の点滴に消毒液を混ぜて殺害した、として起訴された。
投与予定の点滴袋に消毒液を入れて別の看護師に投与させたり、点滴チューブに取り付けられた器具から消毒液を入れたりする手口だったとされる。
ほかに同18～19日ごろ、投与予定の点滴袋5個に消毒液を混入したとする殺人予備罪でも起訴された。
