車の維持費はどれぐらい? ハピキャンライター&読者に聞いた維持費と節約術【前編】

今回ハピキャンでは、ハピキャンライターと読者の皆さまに、「車の維持費」についてアンケートを実施。年間のガソリン代やメンテナンス費といった車の維持費や、普段行っている維持費の節約方法など、多くの回答をいただきました。今回は前編として、ガソリン代やメンテナンス費など、実際にかかっている費用を項目別に紹介。また、筆者のリアルな年間維持費や、キャンピングカーユーザーの維持費も紹介しています!
車の維持費を節約するための工夫や、キャンプにおすすめの車種などを紹介している後編記事はこちらからチェック!

興味深い回答が多数! ハピキャンライター&読者の皆さまに「車の維持費」についてアンケートを実施

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いろいろなキャンプスタイルがある中で、「キャンプには車が欠かせない」という人は少なくないのではないでしょうか。また、これからキャンプに向けて車を購入したいと思っている人もいるかもしれませんね。

しかし、車は人生の中でも大きな買い物の1つなので、気軽に買える人は多くありません。

また、車を購入したあとも、維持費は常にかかるもの。維持費がどれぐらいかかるかイメージしづらいことから、キャンプの車の購入に踏み切れない場合もあるはずです。

そこで今回ハピキャンでは、ハピキャンライターと読者の皆さまに、車の維持費についてのアンケートを実施。

アンケートの結果をもとに、年間どれぐらいの維持費がかかっているのかや、維持費を節約するための方法などをまとめました!

アンケートの内容はこちら!

  • 車のタイプ
  • メーカー・車種(任意)
  • 車に乗る頻度
  • 税金額(年間)
  • 保険料(年間)
  • メンテナンス費(年間)
  • 駐車場代(年間)
  • ガソリン代(年間)
  • 車検代(1回)
  • 燃費(任意)
  • 車の維持費を安くするために工夫していること(自由記載)

アンケートには114名もの人に答えていただきました。

毎日車に乗る人や月に1回程度しか乗らない人、細やかな節約をしている人もいれば節約はほとんどしていない人もいるなど、人によって状況はさまざま。

また、車の維持費を安くするために工夫していることでは、興味深い回答が多数ありました!

いただいた回答をもとに、皆さんがどの程度車の維持費にお金をかけているのかをイメージしやすい内容にまとめています。

これから車を買う人にも、すでに車を持っている人にも、今回の記事が参考になれば幸いです!

それでは早速、アンケートの結果を見ていきましょう!

車の維持費にはどんなものがある? 項目別費用のアンケート結果を公開

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ここでは、ガソリン代やメンテナンス費など、年間にかかる維持費の概算をご紹介。

いろいろな項目での回答から、車の維持費のおおまかな傾向が見えてきました。

車の維持費アンケート結果【1】年間の自動車税

車の維持費アンケート結果、まずは自動車税についてご紹介します。

自動車税については、20,000円以下~50,000円の範囲に集中する結果となりました。

筆者作成

自動車税は基本的に、車の総排気量によって決まります。自家用車の場合の税額は以下の通りです。

2019年10月1日以降に新車新規登録した普通・小型乗用車については、1,000円~4,500円ほど、自動車税が引き下げられています。

また、軽自動車(自家用乗用)の場合、平成27年4月1日以降に新車購入した場合が10,800円。それ以前に新車購入した場合は7,200円に。最初の新規検査から13年を経過した車は12,900円になる決まりもあります。

そのほか、商用車は自家用でも自動車税の値段が異なります。商用車の場合、総排気量ではなく、最大積載量によって税額が決まるのです。

そのため、自動車税が20,000円以下の人は、軽自動車か、3t以下の商用車を使用していることがわかります。

アンケート結果を確認すると、自動車税が20,000円以下だった人は、軽自動車のほかに、トヨタ『ハイエース』を使用している人が目立ちました。

ハイエースは、ファミリーキャンプで大型のキャンプギアを積む人や、近年話題となっているバンライフをする人に人気の車種ですね!

車の維持費アンケート結果【2】年間の保険料

車の維持費アンケート、続いては保険料について。

保険料は、40,000円以下~70,000円の人が多いという結果がでました。

筆者作成

車の保険料は、「自賠責保険」と「任意保険」の2つに分けられます。

自賠責保険は、車を所有している人であれば、誰もが入っている保険。維持費の節約という観点では、任意保険料をどのくらい抑えられるかが大切になります。

100,000円以上保険料がかかっている人もいるので、車を持っている人にとって、保険料は大きな出費です。

その中で保険料が40,000円以下の人は、任意保険料の節約がうまくできているようですね!

車の維持費アンケート結果【3】年間のメンテナンス費

車の維持費アンケート、3つ目はメンテナンス費についてです。

メンテナンス費は、各費用帯に結果がばらける形に。

筆者作成

今回のアンケートでは、冬用タイヤやタイヤチェーンなど、部品の購入費も含めて回答いただきました。

メンテナンス費の結果がばらけたのには、降雪の有無といった地域特性や、趣味でパーツの組み換えを行っているかなど、いろいろな要因が重なっていると考えられます。

また、維持費を節約するための工夫として、「故障の予防目的で、こまめなメンテナンスをしている」という声も。

メンテナンスにある程度のお金をかけることは、長い目で見ると、車の維持費の節約になるのかもしれません。

車の維持費アンケート結果【4】年間の駐車場代

車の維持費アンケート、4つ目は駐車場代についてです。

駐車場代は、「なし」の人が圧倒的に多い様子。

筆者作成

戸建てで敷地内に駐車スペースがある人は駐車場代がかからないので、年間維持費の大幅な節約ができます。

毎月9,000円の駐車場代を支払っている筆者にとっては、とてもうらやましい結果でした(笑)。

車の維持費アンケート結果【5】年間のガソリン代

車の維持費アンケート、5つ目はガソリン代です。

ガソリン代については、多くの人が50,000円~200,000円の範囲に入る結果でしたが、中には年間500,000円以上かかっているという回答も。

筆者作成

ただし、ガソリン代が年間200,001円以上かかるという人の8割以上が、毎日車に乗ると回答した人でした。

そのため、キャンプなど趣味での使用がメインという人は、多くても年間200,000円以内と考えて良さそうです。

また、ガソリンスタンドの会員になったり、ポイント還元率が高いクレジットカードでガソリン代を支払ったりと、ガソリン代の節約を意識しているという回答が多数。

ガソリンは支払う頻度が多い項目だからこそ、節約の意識が高まっているようでした。

車の維持費アンケート結果【6】1回の車検代

車の維持費アンケート、6つ目は車検代についてです。

車検代は、車を持っている人にとっては大きな出費。筆者は車検の時期になると、毎回心が重たくなります(笑)

車検代については、年額ではなく、1度の車検にかかる費用をご回答いただきました。すると、100,001円以上と答えた人が最も多い結果に。

筆者作成

なお、車検の頻度は車齢(新車登録から経過した年数)や、車種によって異なります。

基本的に、新車登録されてから初回の車検は3年、その後は2年に1回です。

ただし、キャンピングカーなどの特殊な車両(8ナンバーと言われます)の場合は、初回が新車登録から2年後、その後も2年に1回の頻度となります。

また、自動車税の項目でも登場した商用車の中には、初回が新車登録から2年、その後は年に1回の車検が必要となるものも。

自動車税では安く済む商用車でしたが、車検にかかる費用負担は大きくなってしまう可能性もあるのです。

ただし、アンケートの結果では、バン/商用車を所有している人の1回の車検代は、8割の人が80,000円以内に収まっていました。そのため、同じ期間でかかる車検代を考えてみると、商用車でも商用車以外でも、大きな変わりはないかもしれません。

もっと具体的な維持費を知りたい人へ! 筆者の車の年間維持費を公開

ここからは、より具体的な維持費のイメージを持っていただくために、筆者の年間維持費を公開。

2021年10月現在の筆者の年間維持費総額は「1,032,489円」です。車種や地域の違いによって、車の維持費は変動しますので、あくまでも1例としてご覧ください。

筆者の車の年間維持費【1】税金やガソリン代などの6つの項目

筆者撮影

まずは、アンケートと同じく、自動車税・保険料・メンテナンス費用・駐車場代・ガソリン代・車検代の6つの項目について、細かい値段をご紹介します。

《自動車税》年間39,830円

筆者の愛車である日産エクストレイルは、排気量1,500cc~2,000㏄に該当します。

新車としての登録は2019年9月以前(税制改正前)のため、自動車税額は39,500円です。

自動車税は、インターネット上でのクレジットカード決済が可能。筆者はインターネット上でのクレジットカード決済を行い、そのときの手数料330円も含め、総額39,830円です。

《任意保険料》年間30,840円

任意保険は、インターネット上で契約。

車両保険はつけず、対人・対物保障のみをつけて、保険料を節約しています。

《メンテナンス費用》年間27,000円

メンテナンス費用には、主にタイヤ代を計上しました。

筆者は冬にスノーボードへ出かけるため、夏タイヤ・冬タイヤの2種類を所有しています。

タイヤは、車関連の仕事をしている知り合いから、中古のものを40,000円で購入。

新品タイヤは4~5年での交換が推奨されています。しかし、筆者の場合は中古タイヤを購入しているので、3年で交換と仮定。

40,000円×夏冬2種=80,000円を3年使用とし、年額は27,000円という計算になりました。

▼タイヤについて詳しく解説したこちらの記事もおすすめ!

《駐車場代》年間108,000円

筆者は月々9,000円の駐車場代を支払っています。

駐車場代がない人が、とてもうらやましいです(笑)

《ガソリン代》年間64,000円

筆者の場合、車に乗る頻度はあまり多くないので、給油の頻度は1か月半に1回程度。

1回の給油で約8,000円かかっています。

《車検代》1回172,998円(年間86,499円)

車検は、毎回日産のディーラーで受けています。

ディーラーで車検を受けると、費用が高くつくと言われています。しかし、筆者としては、ディーラーはその車の専門家ともいえるので、信頼性が高い点検をしてくれると考えています。

筆者の車の年間維持費【2】そのほかの項目

筆者撮影

続いて、アンケートにはない項目についてもお伝えします。

《車体購入費》年間600,000円

筆者は3年ローンで購入し、2022年4月までローンが残っています。

支払いは月々20,000円ですが、ボーナス月は200,000円(年2回)の設定。そのため、20,000円×10か月と、200,000円×2か月で、年間600,000円の費用がかかっています。

《メンテナンスパック》年間76,320円

メンテナンスパックとは、車検までの点検や、一部の消耗品の交換をひとまとめにしたパックのこと。

新車・中古車に限らず、ディーラーで車を購入した場合は、メンテナンスパックの加入を勧められることが多いです。

パック加入時に点検費用を支払っているので、毎回点検費用を支払うのに比べると、お得に点検を受けることができます。

筆者としては、ディーラーで車を購入する場合はパックをつける方が安心と思っています。しかし、すべての消耗品がパック費用に含まれるわけではないので注意が必要ですし、考え方は人それぞれです。

これから車を購入をする人や、パックへの加入を検討している人は、費用や点検内容をしっかりと確認して、自分に合った選択をしてくださいね。

多くのキャンパーが憧れるキャンピングカーの維持費! アンケートから見えた意外な結果とは

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続いては、キャンピングカーの維持費をご紹介します。

今回のアンケートでは、2名のキャンピングカーユーザーがいらっしゃいました。2名のキャンピングカーの維持費について、詳しく見ていきましょう!

キャンピングカーユーザーの年間維持費【1】mush(マッシュ)ユーザーの場合

mushとは、キャンピングカーの専門企業であるナッツが販売しているキャンピングカー。mushには内装のコンセプトに変化をつけた、5種類のラインナップがあります。

今回のアンケートでは、タイプまではお答えいただいていませんが、mushの紹介動画を見ると、どのタイプも魅力的。

ここからは、そんなmushを愛用しているMさん(仮名)の年間維持費を見ていきましょう!

Mさんのキャンピングカーの年間維持費は、車検代を除くと200,000円~335,000円となります。

車検代が100,001円以上なので、具体的に車検代がいくらかかるかによって費用合計に大きな変動があるものの、筆者としては、思っていたよりも安く維持ができるのだなという印象でした!

キャンピングカーの特徴として、車体重量があるため、燃費は10km/L以下とあまりよくはありません。しかし、Mさんの場合、車に乗る頻度が月に1回程度と少ないこともあり、ガソリン代がそこまで高くないことがわかります。

また、筆者が特に気になった点は、自動車税の費用です。

キャンピングカーは見た目が大きいため、なんとなく自動車税も高くなるのかなというイメージを持たれがち。しかし、キャンピングカーは一定の条件を満たせば、8ナンバー(特種用途自動車)として登録されます。

8ナンバーの車は、税制上の優遇が多いため、同じ排気量の車と比較すると、自動車税額は安く収まるようです。

キャンピングカーユーザーの年間維持費【2】トイファクトリーユーザーの場合

キャンピングカー&トラベルトレーラー専門店のトイファクトリー

トイファクトリーとは、主にトヨタのハイエースをベースとしたキャンピングカーを販売する企業。
東京・神奈川・岐阜・宮城に正規販売店を構えるほか、北は北海道から南は九州まで、提携販売店もあります。

トイファクトリーのキャンピングカーは、ラインナップがとても豊富。夫婦旅行や愛犬との旅行、トイレルーム付きなど、目的やこだわり別に選ぶことも可能です。

今回アンケートに回答してくださったTさん(仮名)には、タイプまではお答えいただいていませんが、どのタイプに乗っているのか気になりますね!

それでは、Tさんの年間維持費も見ていきましょう!

Tさんのキャンピングカーの年間維持費は、車検代を除いても約620,000円以上。車検代を含めると、さらに高額になりますね。

前述したmushユーザーのMさんとは、ガソリン代が異なるため、結果に大きな差がでたようです。

また、TさんもMさんと同様に、車検には100,001円以上の費用がかかっているとのこと。

8ナンバーの車は、税制上の優遇により、比較的車検にかかる費用を抑えられます。しかし、キャンピングカーは点検箇所が多く、税制上の優遇を加味しても、点検費用がやや高くなる傾向がある様子ですね。

また、キャンピングカーは、任意保険が割高になるケースが多いです。

キャンピングカーに憧れているキャンパーの皆さんは、今回のアンケート結果も参考に、購入を検討してみてくださいね!

▼気軽にキャンピングカーを利用したい方はレンタルサービスもチェック!

キャンプの車はお金がかかる! 気になる維持費節約の工夫は後編で

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今回は、ハピキャンライター&読者の皆さまからの回答をもとに、車の維持費についてご紹介しました。

今回の記事が、これから車を買う人には維持費のイメージに、すでに車を持っている人にはご自身の維持費の見直しに役立てば幸いです。

後編では、アンケートで寄せられた維持費を節約する工夫や、維持費の観点から見た筆者おすすめの車種をご紹介します!

>>気になる後編はこちらからチェック!

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