「紀州のドン・ファン」が創業 貸金業の(株)アプリコほか1社が破産

※画像は実際の企業と関係はありません

 (株)アプリコ(TSR企業コード:610151851、法人番号:1170001008529、田辺市朝日ヶ丘17-5、設立1996(平成8)年10月、資本金1000万円、須藤早貴社長)と、関連の(株)アンカー(TSR企業コード: 297490745、法人番号:5170001009845、同所、設立2008(平成20)年7月、資本金5050万円、同社長)は9月21日、和歌山地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には山岡大弁護士(あさかぜ法律事務所、和歌山市八番丁11、電話073-421-8812)が選任された。
 負債は、アプリコが約7億5000万円、アンカーが約1億4000万円で、2社合計約8億9000万円。

 p class="normalText">  アプリコは1969年5月に前社長・野﨑幸助氏が創業した貸金業および酒類販売業者。野﨑社長は事業以外で週刊誌やテレビの取材を多く受けた経歴を持つ、地元で知られた経営者だった。
 さらに、2018年5月24日、野﨑氏が急性覚せい剤中毒で急逝したことにより、謎の多い「紀州のドン・ファン」事件として連日報道され、全国的に知られることとなった。
 野﨑氏死亡により元妻である須藤早貴氏(2020年2月、野﨑姓より変更)が代表取締役に就任したが、和歌山地検が2021年5月19日、殺人と覚せい剤取締法違反容疑で起訴。
 野﨑社長亡き後、事業は事実上頓挫していたこともあり、第三者から破産を申し立てられ今回の措置となった。

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