米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡って沖縄防衛局が新たに美謝川の水路切り替え工事に着手したことについて、沖縄県は1日、工事を実施しないよう求める文書を送った。玉城デニー知事が1日の記者会見で明らかにした。県との協議が整っていないことから9月29日にも工事をしないよう求めていたとし「誠に遺憾だ」と語った。
その上で「環境配慮や災害防止などの観点から協議が必要とされていることを防衛局は十分認識してほしい。県との協議に真剣に対応していただきたいと求めたい」と述べた。
辺野古関連工事については公有水面埋め立て承認に基づいて工事の設計と環境保全措置について県との協議が必要とされている。玉城知事によると、まだ協議中で、環境保全対策などに疑義が残っていた。玉城知事は「一方的に協議を打ち切り、工事を強行することは、到底納得できない」と批判した。
森林の開発行為には県林地開発工事実施要綱に基づく林地開発協議も必要だが県は防衛局に対し、書類の不備を指摘していた。この手続きに関しては「協議にすら至っていない」と強調した。