モリイケ店員の中村恵美さん 山口市菜香亭で10月6日からイラスト・ポップ展

▲「モリ姉ぇ」こと中村恵美さん

 山口市中心商店街の老舗文具店「モリイケ」の店員で「モリ姉ぇ」の愛称で親しまれている中村恵美さんによる展示「My 或る bum企画 モリ姉ぇの瞳」が、10月6日(水)から11日(月)まで山口市菜香亭(山口市天花1)で開かれる。   

 中村さんの趣味はイラストを描くこと。自身の作品をSNSで発信するだけでなく、店内に掲示する手書き「ポップ」カードや店頭で子どもたちに無料配布するぬりえを制作し、趣味を仕事にも活用。来店者を喜ばせているという。   

 会場には、今回の展示のために書き下ろした新作のカラーイラスト、マンガ作品原稿、ぬりえの原画、モリイケ店頭に掲示した手書きの商品説明カード「ポップ」原本、スケッチブックなど約100点が並ぶ。時間は、午前9時から午後5時(初日は正午から、最終日は4時)までで、観覧無料。   

 中村さんは、1977年2月10日生まれの44歳。白石小・中、中村女子高卒業後、モリイケに就職した。小学生の頃からアニメキャラクターの模写が好きで、高校時代はイラストを描く「アートリサーチ部」に所属していた。高校を卒業し、画材などを買うために自身も客としてよく通っていた文具店に就職。働き始めた頃は「周囲は大人ばかりで、自分の趣味を話す相手や機会もなかった。それどころか、あまり社交的ではなく、お客さんに商品の詳しい説明すらできなかった」と振り返る。   

 しかし、そんな中村さんが、あることをきっかけに「仕事が楽しくなった」という。仕入れ担当に配属されたある日、商品を発注するカタログやチラシには「おすすめポイント」が書かれているが、実際に届いた商品にはあまり説明が書かれていないことに気づいた。そこで、「商品の魅力を伝える説明員が必要」と考え、得意なイラストを使って「ポップ」カードを作ったところ来店客からも好評。今回の展示も、店頭で彼女の才能を知った来店客からの提案で、山口市菜香亭指定管理者の「NPO法人歴史の町山口を甦らせる会」が、市民の文化活動を応援するために会場を貸し出す事業「市民ギャラリー」を利用して作品を発表することになった。   

 「展示期間中は、モリイケで勤務しているので、会場は不在にするが、楽しんでもらえれば」と中村さん。   

 問い合わせは、同施設(TEL083-934-3312)へ。

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