初めての山登りへ、まずは歩いてみましょう! デビューにおすすめトップ3は…【ふくいのそと遊び】

標高279メートル、三床山山頂からの眺望。1時間ほど歩いただけでこの眺め。
三床山の山頂にはお社もあります。

 ココを覗いてくださる皆さまの中には、もうもう山なんて登りはじめてン十年て方もいらっしゃると思いますが、山ってたのしそう、でもどうしたら…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 今回は初めての登山に足を踏みだしたい、そんな方にむけて書きたいと思います。

 わたし自身、山に興味をもってから実際に山にむかうまで15年超の歳月がかかりました。運動音痴で汗をかくことが大の苦手、家族でキャンプなどのアウトドア経験も皆無。山に登山道があることも知らず(里山でもロープをかついで道なき道をすすむのだと思っていました。)山は自分には望むべくもない世界だと思いこみ、調べることもしませんでした。

 でも大丈夫!

 山、一般的に登山をたのしむ山には登山道があります。

 たいていの登山口には登山者用の駐車スペースがありますし、途中の分岐をしめす看板や標柱もあります。

 世の中には登山のためのガイドブックや登山地図(※1)まであるのです。

 福井県の山をたのしむにあたって、まず手にしていただきたいのは『分県登山ガイド19 福井県の山(山と渓谷社)』です。そのほかにも福井県の山を紹介する本は意外に?!たくさんあります。

 『分県登山ガイド19 福井県の山』には55座(※2)の山が紹介されています。

 そしてとにかくはじめて登るんだ!という方におすすめしたい山TOP3は ①文殊山 ②下市山 ③三床山 です。

 ②は福井市街地から近く、③は鯖江市と越前町の境に位置する山です。

 ③三床山は石生谷トンネルちかくの登山口から山頂までの往復で6km、コースタイム2時間(休憩時間はのぞく)。1時間てくてく歩いただけとは思えない展望が山頂でまっています。

 歩けるかしら・・・だいじょうぶです!

 お天気のよい日をえらんで出かけてみてください。

 本っ当~に無理だったら途中で引きかえせばいいのです。

 まずは歩いてみましょう!

 

 用意するのは

・動きやすく寒暖の調節がしやすい服装(綿は汗でぬれると乾かず身体を冷やすので避ける)

・靴(登山靴がなければ運動靴)

・水筒(山登りでは喉がかわいたと感じる前に飲みましょう。ごくごくではなくちびちびと。)

・手袋(日焼け予防とちょっとしたときに手をついたりしてケガのないように)

・帽子(日焼け予防と枝などに頭をぶつけたときにケガのないように)

・地図(ガイドブックの地図でも)

・くまよけの鈴(なかったら歌う!とにかく自分の存在を相手に知らせることが大切です)

・汗拭きタオル(タオルハンカチでも)

・おやつ(なんでも!わたしは普段は罪悪感があって手をだしにくいコンビニスイーツを選ぶことが多いです)

・ピクニックシート(必須ではないですがあると便利。下山後に車に乗りこむ際の車のシートの汚れ防止にも)

 できればお湯をいれた保温ボトル、マグカップ(紙コップでも)、お気に入りのコーヒーや紅茶(スティックコーヒーも便利ですね)も持っていってたのしいひとときを。

 三床山は福井市内在住の方がご自宅を8時に出たとして

登山口9:00~山頂10:00(休憩1時間)~下山11:45

 下山後はお蕎麦屋さんに寄って、なんていかがでしょうか~

(登山用品店「遊山行」=福井市 服部佐和子)

※1 登山地図は昭文社の『山と高原地図』が有名です。槍ヶ岳や穂高連峰をはじめとした全国の有名どころの山々が山域別に編纂されたもの。いうなら「憧れの山」「しっかり登る山」の地図です。この登山地図には各登山口からの山頂にいたるまでの道順、コースタイム、山荘や山小屋の所在地(通年営業の小屋と期間営業の小屋の別、避難小屋など)、水場等、山登りに必要な情報が記載されています。

※2 山の数え方、単位は一座、二座と「座」です。これは、古来の山岳信仰に基づいて山頂は神様がすわる場所だと考えられていたからとの説が有力です。ほかにも一峰(いちほう)一岳(いちがく)一山(ひとやま)などがあります。とおくから眺めている山の名称を地図・地形図・コンパスなどによって明らかにすることを「山座同定(さんざどうてい)」といいます。

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