2021年もてぎジュニアマックス王者の迫隆眞がランブラス社と契約。B.R.Mジュニアドライバーに

 関口雄飛、佐藤万璃音、ケイ・コッツォリーノ、本山哲などトップドライバーをマネージメントする有限会社ランブラスは、モータースポーツでの経験とネットワークを活かし、新たに若手レーシングドライバーの育成を目指す『ランブラス・ヤングドライバーズ・アカデミー(仮称)』を2021年度から開始することになった。初年度は福岡県出身の14歳で、2021年もてぎジュニアマックス王者の迫隆眞と契約。同時に、フランスの高級時計メーカーであるB.R.Mが若手アスリートを支援するジュニアプログラムを開始し、迫はB.R.Mジュニアドライバーに決まった。

 多くのトップドライバーをマネージメントするランブラスでは、近年、レーシングカートから四輪へのステップアップを目指す若手ドライバーのうち、四輪へのステップアップ時の情報不足から、キャリアが頓挫してしまうドライバーや、単座走行となるフォーミュラで間違ったドライビングスキルを身に着けてしまう事例も多くみられ、本来の才能が磨かれることなく消えてしまう状況も増えてきていることを憂慮していたという。

 そこで、国内外で活躍するマネージメントドライバーを専任講師とし、埼玉県のGOLDEX本庄モーターパークを本拠地に、オリジナルプログラムによる少人数形式でのヤングドライバーアカデミーを実施することになった。レーシングカートで基礎を学んだ後、フォーミュラへとスムーズに移行できるべくさまざまな課題プログラムを用意し、成績優秀者には、本格的な国内外サーキットでのフォーミュラカーによる走行トレーニングも実施していく。

 ジュニアサポートプログラムの第一弾として、レーシングカートで活躍する福岡県出身の14歳、迫隆眞(さこ りゅうま)と新たにドライバーマネージメント契約を締結した。今後、四輪ドライバーズライセンスの取得やスポンサー獲得活動、フィジカルトレーニングを含め、さまざまなかたちでサポートを続けながら、プロフェッショナルレーシングドライバーへの道程をともに歩んでいくとしている。

 また迫は同時に、フランスの高級時計メーカーでモータースポーツとの関係も深いB.R.Mがスタートさせた若手アスリートを支援するジュニアプログラム『B.R.Mジュニア』の2021年度のドライバーに決まった。B.R.Mは関口や本山、平川亮がアンバサダーを務めているほか、藤波清斗、篠原拓朗がB.R.Mアスリーツとして活躍する。

「今回、ランブラス・ファミリーの一員になれたことで、日本のトップドライバーの先輩方により身近に接してもらえることが、自分にとっていちばんの勉強になります。レースに対する考え方や、トレーニング方法など、プロのドライバーたちが実践しているノウハウを教わりながら、自分も少しでも早く四輪レースにデビューするべく、英会話の勉強も含め、努力を続けていきます。皆さん、応援よろしくお願いします」と迫は意気込みを語った。

 また、ランブラスの町田英明代表取締役は「昨年からGOLDEX 本庄モーターパークの経営に携わることとなり、全日本カート選手権の主催をし、カートの世界とより密接な関係を築くこととなりました。その中で若手カーターたちの悩みや関係者の声を聞き、今回のアカデミー開催を企画しました」とプログラム開始の意図を述べた。

「もともと自分はオートスポーツ編集部員時代にカート担当からスタートした経験もあり、モータースポーツの世界におけるカートの大切さを痛感しております。また迫隆眞については、多くの関係者の推薦もありましたし、私自身が何度かカートサーキットに足を運び、そのクレバーかつアグレッシブなレース展開に魅了され、今回のマネジメント契約締結に至りました。まずはFIA-F4へのステップアッププログラムを作成し、専属コーチをつけて育てていく所存です。もちろん彼以外にも門戸を開き、次世代のスター発掘を続けてきます」

 迫のキャリアは下記のとおりだ。

迫 隆眞(さこ りゅうま)
2007年5月8日生まれ 福岡県出身 14歳
身長165cm 体重48kg
Eiwa Racing Service所属
7歳でカートデビューし、8歳~10歳は九州シリーズ戦参戦。
2018年カデットクラス鈴鹿シリーズ2位、JAFシリーズ6位(優勝1回)
2019年はJAF FPジュニアクラスシリーズ7位(優勝1回)
2020年ロータックス・ジュニア・マックス 鈴鹿シリーズ4位 瑞浪シリーズ6位
2021年ジュニアマックス もてぎシリーズチャンピオン

迫とKJホールディングス滝川CEO、ランブラスの町田代表取締役、Viron Japan日高社長

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