MotoGP第15戦:6勝を飾ったアメリカズGPでM.マルケスが初日総合トップ。中上貴晶は総合5番手

 MotoGP第15戦アメリカズGPのフリー走行1回目、2回目がサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、MotoGPクラスはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が初日総合トップタイムをマーク。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は総合5番手につけた。
 
 今大会はマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)が、前週に行われたスーパースポーツ世界選手権300(WSS300)第10戦スペインで従弟のデアン・ベルタ・ビニャーレスがレース中のアクシデントによって逝去したことを受け、欠場を発表した。木曜日には、デアン・ベルタ・ビニャーレスの死を悼み、1分間の黙とうが捧げられた。
 
 新型コロナウイルス感染症の影響で2020年は中止となったため、2年ぶりの開催となったアメリカズGPのフリー走行1回目は、気温21度、路面温度25度のウエットコンディションで始まった。
 
 序盤からトップに立ったのは、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、2番手にはポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ・チーム)が続き、ホンダのファクトリーライダー二人がトップ2につける。しばらくマルク・マルケスがトップを維持していたが、開始20分、ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)がトップに浮上した。
 
 セッション中盤から空にはところどころで青空がのぞき始め、終盤にはコース上に陽が射すまでに天候は回復。しかし走行は最後までレインタイヤで行われた。
 
 終盤にはマルク・マルケスが再びトップタイムを記録。マルク・マルケスがそのままフリー走行1回目をトップで終えた。2番手はミラー、3番手は前戦サンマリノGP後に右腕の腕上がりの症状を解消する手術を受けたヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)で、4番手にはミゲール・オリベイラ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)、5番手にはポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ・チーム)が入った。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は終盤に転倒を喫し、16番手だった。

■FP2でマルク・マルケスが初日総合トップ

 フリー走行2回目が始まるころには路面コンディションはドライに回復。気温30度、路面温度は41度にまで上昇した。
 
 ここでもマルク・マルケスがセッションをけん引。2番手にミラー、3番手にブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)が続く。残り時間が20分になると、3番手に中上が浮上した。
 
 残り5分を切って、中上が2分4秒612のトップタイムをマーク。しかしその後、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が中上のタイムを0.246秒上回り、トップに立った。さらにそのタイムをマルク・マルケスが更新。マルク・マルケスは2分4秒164を記録し、2年ぶりとなったアメリカズGPの初日を制した。
 
 2番手は最後のアタックでタイムを更新したミラー。3番手にはチャンピオンシップリーダーのクアルタラロがつけた。4番手はポル・エスパルガロ、5番手は中上で、ホンダライダー3人が上位5番手以内に入っている。
 
 チャンピオンシップで2番手につけるフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は6番手。バレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)は17番手だった。

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