森保ジャパンのW杯切符を左右する天王山を前に、1トップの起用法に注目が集まっている。
日本サッカー協会は10月に行われるカタールW杯アジア最終予選の日本代表メンバーにスコットランド1部セルティックのFW古橋亨梧(26)を追加招集した。古橋は9月7日の中国戦で右ヒザを負傷し、当初は1か月程度の離脱が見込まれたが、懸命のリハビリで予定よりも早く実戦復帰。同30日に欧州リーグ(EL)1次リーグのレバークーゼン戦で先発出場し、キレのある動きで復活をアピールしていた。
最終予選の初戦オマーン戦で格下相手にまさかの黒星を喫していきなり窮地の日本は、7日にサウジアラビア戦(ジッダ)、12日にオーストラリア戦(埼玉)と強豪との2連戦を迎える。最終予選の行方を左右する重要な試合を前に、貴重な得点源となる古橋はまさに救世主となりそうだ。
しかし、ここで大きな問題となるのが古橋の起用法。器用で攻撃的ポジションを幅広くこなすが、セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は「亨梧は中央でプレーする方が、はるかに相手に脅威を与えられる」と指摘しており、復帰戦でも1トップで出場した。元日本代表監督の岡田武史氏も同じ指摘をしており、古橋が最も輝くポジションと言える。
しかし、森保一監督は代表ではFW大迫勇也(神戸)の1トップ起用に固執しており、9月も古橋はサイドで起用された。負傷明けにもかかわらずわざわざ追加招集したからには古橋を重視するのか、それともこれまで通りに大迫優先の布陣を貫くのか。指揮官の采配に注目だ。