衆院選長崎 県内“選挙モード”加速 国民・玉木代表「1区は最重点」

 自民党新総裁に岸田文雄氏(64)が選出されて初の週末となった2日、長崎県内では次期衆院選の立候補予定者らが“選挙モード”を加速させた。国民民主党代表の玉木雄一郎氏(52)は長崎1区の同党現職西岡秀子氏(57)=1期目=の応援で来崎。自民新人で安倍晋三前首相の元政策秘書、初村滝一郎氏(42)との戦いに向け「“安倍政治”を変えられるかどうか象徴的な選挙区。絶対に負けられない」と対決姿勢を鮮明にした。
 玉木氏は同日、全国遊説の最初の訪問地として空路本県入り。長崎市内で記者団に「長崎1区は最重点区」と繰り返した。
 自民新執行部や一部報じられている閣僚の顔触れについて「一皮むいたら安倍内閣リターンズ。(菅義偉政権を含め)9年間の安倍政治が続いている状態」と指摘。「安倍氏という大きな後ろ盾がある初村氏は手ごわいが、政治への信頼を取り戻せるかどうかが最大の争点になる」と強調した。この後、市中心部で西岡氏とともに演説し、有権者に支持を訴えた。
 初村氏も同日午後、市中心部のアーケードを地元市議らと一緒に歩き、一軒一軒あいさつした。額に汗を光らせながら、買い物客らにも「初村です。よろしくお願いします」と笑顔で声掛け。マイクを握り「長崎のために役に立ちたい。私を国で働かせてください」と声を張り上げた。
 共産党新人の安江綾子氏(44)はオンラインで党の会議に出席。女性後援会の会合にも参加した。

 2区の諫早市では、今期限りで引退する自民現職の加藤寛治氏(75)=3期目=の後任に決まった長男竜祥氏(41)が事務所開き。後援会幹部は「本人のあいさつを初めて聞く人も多い。これでようやく選挙戦へスタートが切れる」と安堵(あんど)の表情。4区で出馬予定の立憲民主党新人、末次精一氏(58)は対抗する自民候補が決まらない中、佐世保市役所前で街頭演説。「(相手が)誰になろうとも暮らしを良くする政治に戻すという主張は変わらない」と述べた。

© 株式会社長崎新聞社