【一問一答】斎藤佑樹がファンに感謝「ずっと応援してくれたからここまで来れた」

花束を両手に爽やかな笑顔を見せた斎藤佑樹(代表撮影)

日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が3日のイースタン・リーグDeNA戦(鎌ケ谷スタジアム)で二軍戦最後の登板を行った。登場曲は早実時代に夏の甲子園で優勝を果たした2006年時の「熱闘甲子園」(テレビ朝日系)のテーマソング「スフィアの羽根/スキマスイッチ」だった。

――同世代やファンからはたまらない登場曲を選んだ理由は

斎藤 今日の登場曲は、いつも通りでいいといったんですけど、杉谷拳士が、「最後この曲でいきましょう」と変えてくれたので、じゃあ任せるよと。

――あの夏を思い出した

斎藤 そうですね。ちょっと不安な気持ちもあった。もう15、6年前なので、あのころを知っている選手もなかなかいないでしょうし、不安な気持ちはあった。でも久しぶりに聞けてよかった。

――甲子園で投げ合った榎下広報からも花束を渡された

斎藤 同世代が辞めていく中で、なんとか頑張らないといけないと思ってやってきたので、花束をもらったときはうれしかったですね。

――どんな5球だった

斎藤 最初力入って力んで投げて、一球振ってくれたのでちょっと楽になって、本当に今までを思い返すようなそんな余裕はなかったです、キャッチャーのミットめがけて投げることしかできなかったので、そのへんはちょっと悔しいですけど。

――涙の意味は

斎藤 さっきも言ったんですけど、過去を振り返ってとかそういう涙ではなくて、単純に幸太郎が来て泣かせたというのが1番ですね。

――登板前からこみ上げてた

斎藤 登板前は全然。

――清宮の言葉で

斎藤 そうですね。三塁の難波とすれ違う時は彼も笑顔だったので「何か調子いいぞ」と思ってたので。なんか、予想外に幸太郎が…(まさか泣いてくるとは?)そうですね(笑い)。

――その後は何かあったか

斎藤 そうですね、そんな感じのことを話しました。

――まさか泣くとは…と

斎藤 そうですね。

――鎌ケ谷での登板は

斎藤 印象に残ってることはたくさんあるんですけど、やっぱり苦しんだ記憶が多い。逆にそれが今となっては野球選手としてではなくて、ちょっとだけ僕のことを大人にしてくれたのかなと思いますね。

――リハビリを頑張ってる姿は若い選手も見ていると木田コーチも話していた。メッセージなどは

斎藤 そうですか。そんなつもりはないです。自分がただ結果を出したいっていうだけでやってたので、周りなんて見えてません。

――詰めかけたファンの声援が力になった?

斎藤 プロに入って11年。もっと言えば高校生のころからずっと応援してくださったファンの方もいますし、その方たちがいたからこそここまで来れたなと思っています。

――最後は声援をかみしめてるかのような表情だった。いつもと感じるものは違ったか

斎藤 そうですね。これだけ応援してくれるファンの方がいたんだ、と改めて感じられた瞬間でしたね。特にここ2年間はコロナ禍の影響で、直接ファンの方の声援を聞くことがなかったので、うれしかったですし、久々に聞けたっていうのはありましたね。

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