ベッテルとアロンソ、F1モナコGPの伝統的スケジュール廃止に批判的

 2022年のF1モナコGPが金曜スタートになる見通しであることが分かり、アストンマーティンF1のセバスチャン・ベッテルやアルピーヌのフェルナンド・アロンソが、伝統的なスケジュールを変更するのは残念だと語った。

 最近、F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、2022年F1カレンダーに関する進ちょくの説明を行うなかで、来年のモナコGPは、他のグランプリ同様、金曜、土曜、日曜の3日間で開催されると発言した。F1は何十年にもわたってモナコに関しては、木曜にスタートし、金曜は走行を行わず、土日に予選、決勝を実施する、独特のスケジュールを維持してきた。

「1日オフがもらえるのは楽しかった。別にパーティに行くからでなく、準備により多くの時間を充てられるからだ。モナコならではの日程だった」とベッテルは語った。

セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)

 4度の世界チャンピオンは、モナコのスケジュールが変更される理由について、独自の理論を提示した。

「何でもそうだけれど、楽しいことはどんどんなくなっていくんだ。つまり、それが3日間に短縮される理由ということさ。今まで楽しかったことだから、もう終わりにしよう、というわけだ」と、ベッテルは皮肉っぽく付け加えた。

「なぜモナコの日程を変えようなどと思うのか、理解できない。うまくいっていたと思うけどね。モナコだけの日程だった」
「新たなフォーマットがどんなものであれ、僕たちはそれに順応するよ。変わったことが気付かれないぐらいにね」

 同じくF1元世界王者のアロンソも、金曜の休息日を廃止するという今回の決定については批判的だ。

2021年F1モナコGP金曜 フェルナンド・アロンソ、アルピーヌA110のフェリペ・パントン・スペシャルモデルで走行

「1日減らすのは、良いことではないと思う」とアロンソ。
「すべてのチームがそれぞれ異なるプログラム、異なるマーケティング日程を組んでいる。スポンサーだとかそういったことのためにも使い勝手の良い週末なんだ」

「もちろん、今年はCOVID(新型コロナウイルス)のためにあまり多くのマーケティング活動はしなかった。けれど、来年もう少し普通の状態に近づいたなら、金曜日はスポンサーのための日になったはずだ」

「ともかく、これからは木曜日により多くの活動が組まれるだろう。そして金曜日以降は走ることに完全集中だね」

2021年F1モナコGP金曜 恒例のアンバーラウンジ・ファッションショーに出席したドライバーたち

© 株式会社三栄