皇室行事の「新嘗祭(にいなめさい)」で献上する新米を収穫する「抜穂(ぬいぼ)祭」が2日、長崎県東彼波佐見町岳辺田郷であり、地元農家や小学生が、稲を刈り取った。
毎年、各都道府県が推薦した耕作者が、新嘗祭で使用する新米を生産。本年度は同町の農事組合法人「岳辺田」(楠本信夫代表理事)が担当し、6月の「お田植え祭」で植えた「なつほのか」を育てた。同町からの献上は1993年度の鬼木郷以来、28年ぶり。
波佐美神社と金屋神社による神事の後、「刈乙女(かりめ)」にふんした地元小学生が、白装束姿の法人農業者の介助を受けながら、たわわに実った稲を鎌で刈り取った。「鹿山雷神太鼓」による和太鼓演奏も行事に花を添えた。楠本代表理事は「今年は台風や大雨もあり、心配したが、みなさんの協力もあり、立派な米ができた」と話した。
収穫した稲穂は脱穀などを経て、波佐美神社でおはらいし、宮中に献上する。
献上米 小学生ら刈り取る 波佐見「抜穂祭」
- Published
- 2021/10/04 12:10 (JST)
- Updated
- 2021/10/05 12:37 (JST)
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