「都民ファ」国政進出を発表も中身スカスカ…「小池旋風」の心配なし⁉

荒木千陽氏(東スポWeb)

一枚岩じゃなかった。小池百合子東京都知事が特別顧問を務める都民ファーストの会が3日、国政政党「ファーストの会」の設立会見を行ったが、中身がスカスカだと話題になっている。

都民ファ代表の荒木千陽東京都議は会見で自らが国政政党の代表になると説明。しかし、ほかの党役員は未定とした。また、来月実施が見込まれる次期衆院選の候補者も発表できる段階にないといい、党の綱領も政策も会見では明かさなかった。

都民ファの国政進出に「また小池劇場か!?」と戦々恐々とする声も永田町にはあったが、永田町関係者は「小池旋風が起きたらどうしようかと思いましたが、今のところなさそうです」とホッとする。その上で「調べたところ、都民ファ内部でもこのタイミングでの国政進出に反対論が大きいそうです。一部の関係者だけで動いているので準備不足なわけです」と明かした。

政治ジャーナリストは「元都民ファの音喜多駿氏が日本維新の会公認で参院議員に当選したことを受けて、『それなら自分も国政に行けるはずだ』と勘違いした都民ファ都議が何人かいるんですよ」と指摘した。

都民ファにとって国政進出が念願であるのは事実だ。都政関係者は「国政とのパイプ役が欲しいので国政進出はしたいが、今はコロナの第6波に備えるのが優先だろうということで、タイミングは来年の参院選でもいいという考えの人も多い」と話した。

とはいえ怖いのは小池氏の動向だ。否定しているものの小池氏自ら出馬となれば、小池マジックで情勢をひっくり返しかねない。「現状、小池氏の出馬はない。荒木氏は都議選をめぐっても小池氏とちゃんと調整できていなかったので、今回もどこまで話し合っているか党内で不安視されています」(前出の政治ジャーナリスト)

前途多難だ。

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