20~64歳の接種率が全国平均下回る 30、40代の遅れ目立つ

新型コロナウイルスワクチンの年代別接種率(9月30日時点)

 栃木県は4日、県内の新型コロナウイルスワクチンの年代別接種率(9月30日時点)を発表した。全年代の公表は初めて。2回目接種を終えた人の割合は65歳以上と12~19歳を除く年代で、全国平均を下回る結果となった。特に40代は14.17ポイント差、30代は11.44ポイントと大きく後れを取った。

 ワクチン接種記録システム(VRS)の入力実績を基に県が集計した。12~19歳の1回目は51.37%(全国平均46.49%)、2回目が24.8%(24.39%)。県によると、足利市など一部の自治体で10代の接種を優先的に開始したため、全国より比較的高くなったとみられる。

 20代の1回目は50.45%(54.90%)、2回目が28.94%(37.54%)。接種率が全国に比べ低迷している30代は51.53%(59.27%)、29.27%(40.71%)。40代は64.63%(68.69%)、37.75%(51.92%)だった。県感染症対策課は「働き盛り世代で、接種会場に出向く時間が限られるからではないか」と分析している。

 50代は1回目76.27%(79.16%)、2回目57.98%(67.65%)。60~64歳は83.99%(84.54%)、78.43%(79.26%)だった。

 県は、9月の新規感染者のうち20、30代が約4割を占める状況を踏まえ、若い世代の接種完了者に県産品などを贈るキャンペーンを1日から開始。早期の接種を呼び掛けている。

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