世知原中2年生が「株式会社」設立 自分たちの力で地元活性化へ

授業の一環で設立した会社「グランドコンフィアンス」の社長になった池田さん(右)と副社長の小田さん=佐世保市立世知原中

 長崎県佐世保市世知原町の市立世知原中(野口昌宏校長、88人)の2年生全23人は、授業の一環でカレンダーなどを販売する「株式会社」を設立した。社長に就任した池田七虹(ななこ)さん(13)は「自分たちが住む町を、自分たちの力で活性化させたい」と意気込みを語る。
 県教委の地元の新たな魅力を創出する実践事業の指定を受け、昨年度から取り組んでいる。地元の研究や株式会社の仕組みを学んだ後、6月21日に「起業」。会社名は昨年度の名称を引き継ぎ、フランス語で「大きな信頼」を意味する「グランドコンフィアンス」に。社長、副社長、商品開発部、経理部、営業部、広報部に分かれ活動している。
 本年度は、1株500円として、340株の販売が目標。10月4~8日に、保護者や地域の人たちなどに株の販売を行う。株の売上金を元手に、生徒らが撮影した写真を使ったカレンダーと、デザインしたエコバッグを制作。29日の「世知原おくんち」で、カレンダーは一部千円、エコバッグは一つ500円で販売する。売り上げは、地域貢献活動の清掃作業で使うごみ袋などの購入費に充てる。
 副社長の小田彩華さん(14)は「みんなで協力し合いながら一つ一つ作り上げていくことが楽しい」と笑顔。池田さんは「今後、商品PRのチラシを地域に配って回ったりと今まで以上に忙しくなる。しっかりと全体を見てみんなを引っ張っていきたい」と決意を述べた。

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