アストンマーティンF1、将来的に若手ドライバ―育成プログラムの設立を検討か

 アストンマーティンF1のチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは、チームとして将来的に独自の若手ドライバ―育成プログラムを持つことを検討するかもしれないと述べている。

 過去にはフォースインディアの名のもとで、アストンマーティンは若手ドライバーのトレーニングの場として機能してきており、なかでもジョージ・ラッセルやニキータ・マゼピンらとテストを行っていた。

 しかしアストンマーティンが野心とともにその基盤を拡大させるにつれ、優先事項となる構想ではないものの、チームの機能にジュニアプログラムを追加する可能性が出てきた。

「ここではチャンピオンシップで勝てるチームに成長するまでに、やるべきことが多くある。多くの大規模チームは傘下にそうしたプログラムを持っている」とサフナウアーは語った。

「それについてあまり検討したことがなかったが、将来的には我々の機能全体の一部として考えるべきだろう」

2017年F1第20戦アブダビGP FP1でフォースインディアのマシンをドライブしたジョージ・ラッセル

 レッドブルやフェラーリ、アルピーヌといったチームは、定期的にモータースポーツのジュニアカテゴリーから若手を選んでサポートしているが、サフナウアーによれば、見込みがある将来のチャンピオンたちを特定して採用することは簡単なことではないという。

「早期に始めなければならない。他のチームがすでに若手ドライバープログラムを実施していることを考慮すれば、最高のドライバー、最高のカートドライバー獲得の競争が高まることは確かだ」

「だから選択肢としては、若いうちに彼らを早く採用することだ。もしくは彼らがF1に上がる準備ができた時、彼らがとにかくドアをたたいてくれるようチームを魅力的にすることだ」

「つまりそれがふたつのルートであり、今のところ我々はひとつについては受け入れてこなかった。しかし将来のために検討するべきだと思う。今現在では何がベストなのかは分からない」

 来年F1はすべてのチームが2022年シーズン中に少なくとも2度のフリー走行を若手ドライバ―に割り当てることを義務付ける予定で、この動きはジュニア人材の向上に間違いなく寄与することになると見られる。

2021年F1第14戦イタリアGP ランス・ストロール&セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)

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