産後の母つながる場へ 助産師・水野さん交流会企画

母親の孤立や産後うつを防ごうと、助産師の水野さんが開いている交流会

 産後の母親たちが集まり、情報を共有する機会をつくろうと、延岡市沖田町の助産師、水野弥生さん(42)は、同市で小規模の交流会を開いている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、子育てに関する教室やイベントなどがなくなり、母親が知識やつながりを得る機会が減少。水野さんは「お母さんたちがつながれる場を提供し、孤立や産後うつを防ぎたい」としている。
 水野さんは、2018年に、産後ケアや乳房ケアなどを手掛ける助産院「ママズウィング」を開設。お産は扱っていないが、さまざまな相談に幅広く応じている。県外で子育てをしていた頃、「最初は気軽に話せる人がおらず、不安も大きかった。知り合いができるだけで、世界が広がる感じがした」という水野さん。「コロナ禍で気軽に外出もできない。孤立を深めやすくなっている中で、お母さんたちに育児が楽しいと思ってほしい」と交流会を企画した。
 交流会では、母親たちが子育ての悩みやストレスの発散法などを共有。同市緑ケ丘1丁目の主婦、川村香奈さん(29)は「ママ友もなかなかできず、情報もインターネットに頼りがちになっている。信頼できる生の情報をもらえるし、人と話すだけでも貴重な時間」と歓迎する。
 交流会は月1回、同市のカフェなどで少人数で開いている。参加費は500円程度(場所代、飲み物代)。次回は13日午後1時半から、同市日の出町1丁目の「うちカフェROCO」で開く。
 また、水野さんは、子どもたちに正しい性の知識を身に付けてもらおうと、性教育教室を始めた。内容は年齢や要望に応じ、幼児や小学生は原則親子での参加。個人レッスンは、1回5千円。
 水野さんは「助産師は女性の一生涯をサポートできる仕事。ライフステージに合わせた支援を続けたい」と話している。水野さん(電話)070(8434)3571。

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