東京女子プロレスで活躍するアイドルグループ「SKE48」の荒井優希(23)が5月のデビューから最大の難関を迎える。9日の東京・大田区総合体育館大会では〝女子プロ界最強のレジェンド〟アジャコング(51)とタッグマッチ(荒井、渡辺未詩組対アジャ、宮本もか組)で対戦する。凄惨な試合展開も予想されるが、荒井の口から飛び出したのはまさかの「ケガ上等」発言。運命の一戦を控え、現役アイドルが秘める決意とは――。
――アジャは「顔面をひっぱたかれることもある」と明言している
荒井 ケガしても大丈夫です。それよりも「アイドルだから」って手加減されるのが一番つらいし恥ずかしいことなので。そういうふうにプロレスラーとして見てもらえていると思うとうれしいし、自分も気合を入れ直さないと。
――そうはいっても顔はアイドルの命だ
荒井 今はマスクをつけているので(笑い)。それに(傷も)かっこいいかなって思います。勲章かな。とにかく、そんな簡単にやられてばかりで終わりたくないです。「やられたらどうしよう」という段階では止まっていないので、やらなきゃいけないと思います。何もせず負けて終わるのは悔しいので。
――つけ入る隙はありそうか
荒井 大事にしてきたカカト落としとかできれば。それと動き回って、スピードで翻弄したい。頑張って走ります。
――一斗缶攻撃への対策は
荒井 どうしたらいいですかね。頭の硬さに自信? ないです…。気を確かに持ちます。一斗缶で殴られたら? 想像がつかないです。頭に何か物がぶつかったことがないので。もしかして(殴られたら)何か覚醒しますかね?
――8月には新型コロナウイルスに感染するアクシデントがあった
荒井 休養明け初めての仕事がプロレスの練習で。(SKE48の)メンバーたちにすごい心配されて「やめときなよ」と言われながらも参加したんです。休養明け1週間以内に試合があったので。(感染前に濃厚接触者と認定されて)8月の試合に出られていなかったので、もし9月の試合も飛ばすと、次は大田区になってしまう。
――確かにそうだ
荒井 だから自分的には絶対に出ておきたいなという気持ちで。初日の練習に行ったらフラフラして息が上がっちゃたりして「完全に体力落ちたなあ」ってショックだったんですけど、次の日、めっちゃ元気になってたんですよ。
――驚異の回復力だ
荒井 「病は気から」じゃないですけど、道場に行って練習したらすぐ元気になって、2日目の練習からは先輩たちに交じって動けるくらいに戻っていました。プロレスがなかったらまだ元気ないのかなとは思います。
――感染中は
荒井 めっちゃ熱が出ました。39度台とか。ノドが痛くてご飯を食べられないし水もあんまり飲みたくない感じで、最初の3日くらいはハチミツとヨーグルトを混ぜてそれを食べてたら、4日目位にノドが治って。熱はずっと37度5分とかだったんですけど、ノドが治ってからは元気になりました。
――7月に初勝利を挙げた。アジャ戦も当然
荒井 負けたくないとは思います。みんなには無理だろうと思われるかもしれないですけど、自分にもアジャさんに勝っている部分がどこかしらにあると思うので。全部負けているなんて、なかなかないと思うので。プロレスの技術とかではもちろん負けますけど、もしかしたら自分の方が気持ちはかなり強いので。負けると思って出ることはもうなくなりましたから。
――今後の目標を
荒井 先輩に勝つことです。SKE48だと先輩が少なくなってきていて「抜けた穴に入る」みたいなことが多いんですよ。そこで先輩たちに並べなかった自分がすごい悔しいし、先輩がいるうちに勝たないと、後で後悔すると思うんです。自分が後輩だから負けて当たり前と思わずに食らいついていきたいし、もっと強気で立ち向かっていきたいです。