西浦は昨年、国指定の難病「特発性大腿骨頭壊死症」と診断された
9月24日、オリックスの西浦颯大外野手が現役引退を発表した。西浦は2020年に国指定の難病である「特発性大腿骨頭壊死症」と診断され、2021年からは育成選手として再契約していた。昨オフに2度の手術を受けて復帰を目指していたものの、本人からの申し入れにより引退が決まった。
病気によって22歳の若さで現役続行を断念せざるを得なかった西浦だが、高卒でのプロ入りから3年間で1軍公式戦128試合に出場。特に守備面では高い身体能力を生かしたガッツあふれるファインプレーをたびたび披露し、野球センスの高さを見せていた。
1年目から1軍を経験、課題の打力も年々向上していた
西浦が昨季までに残した年度別成績は表の通りとなっている。
明徳義塾高から2017年ドラフト6位でオリックス入団。1年目の2018年に早くも1軍デビューを果たし、初安打も記録した。2019年には77試合に出場、持ち前の脚力を生かして8盗塁をマークした。打撃面では前年に続いて打率1割台と苦しんだものの5月10日には初本塁打もマークしている。
3年目の2020年は120試合制ということもあってやや出場試合数は減らしたが、前年を上回る2本塁打を放った。高卒でのプロ入りから3年という短期間で1軍の戦力へと成長しつつあり、さらなる飛躍が期待されていただけに、あまりに早い現役引退が惜しまれる。
俊敏な動き、球際の強さ、高い捕球技術、抜群の強肩、送球のコントロール……。守備における西浦の長所は、枚挙にいとまのないものだった。打撃面では確実性に課題を残していたが、さらなる成長も期待できる状況だった。3年間で、数々の衝撃的プレーを見せてくれた西浦。プロ野球選手として過ごした日々とファンの記憶に残した数々のビッグプレーは、今後も決して色あせることはないはずだ。
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(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)