スポーツの秋…急な運動に注意! プロがアドバイス

緊急事態宣言も解除されたことから、運動会などのスポーツイベントも少しずつ再開されるかもしれません。運動会の花形といえばやはり「リレー」です。しかし保護者が久しぶりに急に走ると、けがをする心配もありそうです。そこで今回は運動の基本となる「走る」ことを中心に国内外問わずトップアスリートの指導も行っている東京・足立区の「アスリートゴリラ鍼灸接骨院」の高林孝光院長に、けがを防ぎながら活躍するためのアドバイスを聞きました。

速く走るポイントは「腸腰筋」にあると高林院長は指摘します。腸腰筋は腰から太ももまでつながっている筋肉で、走る際に足を引き上げる働きをします。腸腰筋がしっかり働くことが、走る時に重要になってきます。そして、腸腰筋をしっかり働かせるためには「姿勢」が重要です。猫背になっていると腸腰筋は働かず、太ももは上がりません。逆に背筋を伸ばすと太ももをしっかりと上げることができます。この時、膝はしっかりと伸ばしてください。片足立ちをした時に膝が曲がっているとぐらぐらとしてすぐ倒れてしまいます。普段から背筋と膝を意識して片足立ちで10秒保つことを両足でやると良いということです。慣れないうちは壁やテーブルなどを補助に使うと安全です。

また、走るタイムを上げるコツを高林院長から3つ聞きました。まず1つ目は「スタート時に利き足を後ろに引く」ことです。"前に倒れた時”にとっさに出る足が利き足で、この利き足がスタートする時の1歩目になるよう、後ろに引いて構えてください。2つ目は「腕は縦に振る」ことです。腕を縦に振ることで、上半身からのエネルギーが下半身にしっかりと伝わります。腕を横に振っていると速く走ることができません。最後に「"スキップのように”前に跳ぶイメージで」走ってください。高林院長によりますと、スキップの上手な人は足も速いという相関関係があるといいます。

普段、なかなか体を動かしていない人はけがが心配だと感じることも多いでしょう。そこで、けがを予防するためのアドバイスも聞きました。まず、筋肉を温めることでけがは予防できるそうです。「ふるえ」を利用して熱を生み出す体の温め方については動画でご確認ください。また、足の親指の筋肉が弱ると足がつりやすくなるため、普段からつま先立ちや"タオルを足の指でつかむ運動”をするとよいでしょう。

「スポーツの秋」、ぜひ運動の前に取り入れてみてください。

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