物流支援で相次ぎ新機能

ZMP(谷口恒社長)は、13−15日に「ロボットを社会インフラへ」をテーマに「ZMPワールド2021」をウェブ併用で開催し新製品・サービスを披露した。
無人フォークリフト「キャリロフォーク」は、パレット認識機能(フォークアイ)を活用したトラックへの自動荷役ソリューションを発表した。
トラックの荷下ろしと、積み込みも無人フォークで対応。広範囲にパレットの位置ずれを検知し、積み下ろしの軌道修正を柔軟に行う。積み込み時は専用のマーカーを使いトラック上でパレットの置きたい位置を無人フォークに認識させ、正確にパレットを左右に詰める動作を行いトラック内でのパレットの積載効率も確保する。
「キャリロ」AD+パレット積載タイプと連動して積み下ろし作業を行うことでキャリロフォークは積み下ろし作業に集中し、従来比2倍程度の搬送能力を実現する。
キャリロフォークでは新たにウォーキータイプの受注も開始した。
従来のリーチタイプが最大1・4tの可搬重量、最大揚高約6㍍の仕様に対し、可搬重量を650㌔㌘に抑え、下部で車体を支えるリーチレグが不要、一般的なプラスチックパレットの平置き時の積み下ろしにも活用できる。車体自重は1・8t未満、高さ2・2㍍で既設の工場や倉庫で天井が低い、床荷重が低いなどの環境制約にも対応する。価格は5年リースで月額22.6万円(税別)。
●完全無人搬送を実現
物流支援ロボット「キャリロ」では、倉庫や工場内の完全無人搬送に向けた新機能を発表した。
3月に発表したパレットを自動で整列する機能に加え、自動で牽引を着脱する機能、自動で充電する機能を新たに発表。これらをクラウドシステム(ロボハイ)で制御し、人が介在せず倉庫・工場内のフルオートメーション化が可能となる。
自動牽引着脱機能は最大600㌔㌘の台車を所定の位置にセットしキャリロが自動で台車を連結、目的地に搬送後、離脱させる。専用アタッチメント税抜価格60万円。
自動充電機能はクラウド制御またはタブレットで充電残量率や時間帯で自動充電の設定を行いキャリロが稼働中に設定情報に基づき自動で充電。
税抜価格60万円。
●構内配送でEV自動運転トラック
工場・物流施設・空港など構内搬送の自動運転EVトラック「RоbоCar EV Truck」の先行受注を開始した。顧客の要望で仕様を協議の上製造を予定する。
これまで都心部の自動運転タクシーサービスなど技術・サービスの実証を進め、空港やテストコース等の私有地で無人自動運転実用化を進めてきた。ミニバン、SUV、11人乗り小型EVバスを展開しているが、このほど積載量2トンの中型EVトラックをベースにラインナップを加えた。
全長約6㍍、1回の充電で約225㌔㍍走行が可能なEVモーターズ・ジャパン製のEVトラックをベース車両に、構内自動運転のセンサーや自動運転コンピュータ「IZAC」を搭載。EVで脱炭素化に貢献し、自動運転機能で搬送業務の省人化、効率化を図る。

提供元:日本流通新聞×foredge

By :物流たまてばこ

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