日本中が歓喜に沸いた「東洋の魔女」 彼女たちの秘密とその後を追ったドキュメンタリー映画公開

1964年の東京オリンピックで金メダルに輝いた女子バレーボール・チームを追ったドキュメンタリー映画「東洋の魔女」が、12月11日より劇場公開されることが決まった。

1964年10月、戦後復興の象徴として東京で開催された日本初のオリンピック。日本人が柔道、体操、レスリングで次々にメダルを獲得していくなか、圧倒的な実力を見せたのが女子バレーボール代表だった。日本チームを率いるのは、戦争の死地を潜り抜けて奇跡の生還を果たし、「鬼の大松」と称された大松博文、メンバーの大半は紡績工場で働く工員で、連日深夜まで大松による徹底的な特訓を受ける生活を送った。彼女たちはオリンピックで圧倒的な強さで勝ち進み、決勝で最大のライバル・ソ連代表と相まみえた。そして、圧倒的な体格を誇るソ連代表を追い詰めていく。

「東洋の魔女」は、そんな彼女たちの秘密とその後を追った作品。80代に差し掛かっている彼女たちが、自らの口で思い出を語る。市川崑の「東京オリンピック」やカンヌ映画祭グランプリ作品「挑戦」、さらにはアニメ「アタック NO.1」や戦後日本の風景までを織り交ぜ、単なるノスタルジーに収まらない新たな「東洋の魔女」像を浮き彫りにし、「東洋の魔女」が真に成し遂げたものや日本中が彼女たちに熱狂した理由を追う。

監督を務めるのは、クリス・マルケルの初監督作を再構築した「オリンピア52についての新しい視点」や、テニス・プレーヤーのジョン・マッケンローを追った「完璧さの帝国」で、高い評価を得てきたフランスの奇才ジュリアン・ファロ。撮影は、「誰も知らない」などの山崎裕が務めている。

【作品情報】
東洋の魔女
2021年12月11日(土)より、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
配給:太秦
©UFO Production

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