東京五輪の陸上女子砲丸投げで銀メダルを獲得したレーベン・ソーンダース(米国)が英放送局「BBC」のインタビューに応じ、今の胸中を明かした。
ソーンダースは表彰台で写真撮影時に「抑圧されているすべての人が出会う交差点」の象徴とされる両腕を上げて頭上で交差させるポーズを披露。五輪での抗議パフォーマンスに世界中でさまざまな声が上がった。
この件について、ソーンダースは「誰かのために声を上げたいと思っていたし、親しい人にも相談していましたけど、どうすればいいのか分からなかった」というが、表彰台で抗議をしようと決断。「黒人のレズビアンで、精神的な問題を抱えている女性、そして多くの障がい者を知っている私にとって、これは正しいことだと思いました」と説明した。
自身が小学生の時には、同級生の女性に恋をした噂がすぐさま広まり、トラウマのような経験を味わったという。だからこそ「私はいつも、声を上げられない人たちを擁護してきました。子供の頃、もし自分のような人を目の当たりにしていたら、本当の自分でいることにもっと安心感を得られたでしょう」と神妙に語った。
その上で、コロナ禍の今こそ多様性を尊重するべきと主張。「みんなのメンタルヘルスは完全に混乱している。緑、黒、紫、アジア系、ヒスパニック系、ラティーナ系など、誰もが何かに直面している。だから、私のメッセージは多くの人とつながるチャンスがあると思った」と締めくくった。