SDGsを掲げる現代社会の見本となるアイテム満載…サステナブル最前線を取材

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。9月22日(水)放送の「フラトピ!」では“サステナブルの最前線”をキャスターの田中陽南が取材しました。

◆SDGsを体現する驚きのサステナブル商品が集結

今回、田中は東京・浜松町で開催された「オーガニックライフスタイル EXPO」へ。これは、農林水産省や環境省などから後援を受けている地球環境に配慮された最新のアイテムが並ぶ展示会で、食やファッション、雑貨にコスメなど、さまざまなジャンルから200以上の企業が参加。SDGs(持続可能な開発目標)を掲げる現代社会の見本となるような驚きのアイテムが集結しました。

そこでまず着目したのは、スプーンやフォーク。大黒工業株式会社のMAPKAスプーンは、主な原材料は紙ながら電子レンジの加熱に耐え、「しっかり強度があり、プラスチックのスプーンと感覚はほとんど変わらない」と田中も目を丸くします。それでいて従来のスプーンと同じように使用でき、可燃ゴミとして捨てられる地球に優しいアイテムです。

続いては、海洋プラスチックゴミからできた雑貨で、それは表面が劣化してもプラスチック本来の色は綺麗なまま変わりません。手掛けているのは株式会社テクノラボで、元来、医療機器やIoT機器などロボットのボディ部分を作るプラスチックメーカー。リサイクル商品の売り上げの一部を、ビーチクリーン団体への寄付や新商品の開発費に充てています。

さらに、現在環境省が尽力している「サステナブルファッション」のお店も多数出店。例えば、普段は捨てられてしまう布の切れ端や廃棄のペットボトルなど、原料が100%リサイクルの「RE-inbow Cal」のTシャツ。これは色が付いている布が原料のため染める必要がなく、年間数十億リットルの水を削減可能。そして、一般的にはリサイクルというと質が悪いと思われがちですが、何十回でも普通に着られる品質を誇ります。

また、メガネの産地、福井県鯖江市で作られているメガネフレームも原料は同じく廃棄のペットボトル。さらに、レンズには自然に還る生分解性バイオポリマーが使われています。

◆サステナブルなライフスタイルは、一人ひとりの意識が大事

また、今回展示されていたサステナブルファッションのアイテムは、タグにも配慮。例えば、黒や茶色の粒々が見えるタグには花の種が埋め込まれ、捨てずに土に還すことで花が咲きます。その他にも売り上げの一部が動物を保護する団体へ寄付されるという象の糞で作られたタグ、さらには壁紙のサンプルから生まれたタグなどもあります。

商品以外の部分にもこだわり、持続可能な社会に向け、さまざまな取り組みが学べるイベント「オーガニックライフスタイル EXPO」。主催者である一般社団法人OFJの秋元代表理事は「サステナブルなライフスタイルは、学校の授業にも取り入れられているように、当たり前になってきているところがある」と言います。さらには、「生活者として、地球上にいる人間の1人として、意識がなかったら続かない、まだまだ知られていないものがたくさんあるので、それを僕らは広めていかなければいけない、それが永遠のテーマ」とも。

サステナブルの最前線を知ったキャスターの堀潤は、「いろいろ進化していますね」と感心します。また、取材をした田中は「一人ひとりの意識でかなり変わる部分だと感じた。本当にさまざまな取り組みがあり、主催者の方も今は企業でもSDGsがかなり進んでいるところもあるが、個人の意識の改革が大事だと仰っていた」と振り返ります。

タレントで起業家の加藤ジーナさんは自身も環境に配慮した商品を販売しており、この日も廃材を利用したピアスをつけて出演。自身の活動については「どうしても布などの廃材が出てしまうので、それをアップサイクルし、新しい製品に生まれ変わらせるということをしている」と解説します。さらには、古着を循環させることで新しい洋服を作り出さなくてもいいようにする取り組みも行っています。

一方、NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんは、サステナブルな商品を意識して買おうとは思うものの高価なイメージがあり、なかなか手が伸びないとコメント。そして、生活困窮者がこうした商品を買える余裕があるかといえば「ない」と明言。「SDGsの基本的なコンセプトは"No one will be left behind.(誰ひとり取り残さない)”だが、こうしたサステナブルや再生可能エネルギーも含め、生活に困っている人たちはそこに取り残されているのではないか」と疑問を呈し、「プラスチックのレジ袋にお金をかけるとかそういうことではなく、サステナブルの商品を買うときに補助を出すなど、(政策も)発想を転換してもらわないと、取り残される人たちが絶対にいる」と指摘します。

そして、最後に加藤さんは大事なこととして、「消費者の立場に立ったとき、今あるものを大切にすることが重要」と主張。「新しいものを高価なお金で買うのではなく、今あるものでどれだけ持続していけるかが大事。それを考えたときに古着を活用するのはファッションのなかでは一番大事な究極な選択だと私のなかでは決断し、こういう活動をしている」と自身の活動のルーツを語っていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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