川崎市政に若者の声反映を 市長選立候補表明2氏に政策提言

53項目の政策提言を受けた福田氏(中央右)=川崎市川崎区、同じく提言を手渡された市古氏(左端)=同市中原区

 川崎市長選(10月17日告示、31日投開票)を控え、川崎市内外の若者らが日頃感じてきたことを盛り込んだ政策提言をまとめ、立候補を表明している現職の福田紀彦氏と、新人の市古博一氏にこのほど手渡した。若者の政治参加や教育など4テーマの提言について2氏と意見交換も行い、メンバーからは「真剣に聞いてくれた」との声が上がった。

 提言したのは、国会や地方行政に若者の立場からの政策提言をする日本若者協議会関東支部と、地域づくりに携わる市内にゆかりがある若者によるかわさき若者会議。それぞれ高校生から若手社会人までで構成され、8月に開催した市政の課題を洗い出すイベントを皮切りに、オンラインなどで協議し提言をまとめた。

 提言は▽若者の政治参加▽教育・子育て▽ジェンダー▽まちづくり-の4テーマについての53項目。教育内容を魅力的にすることや、政治への関心を高めるような学校での実践的主権者教育、外部講師を活用した包括的性教育の推進、街のイメージを上げるためのテレビ番組のロケ地誘致など、具体的な施策を盛り込んだ。

 受け取った福田氏は「若者の声をどう聞くかは大きな課題。投票権がない若者の声もフィードバックできる仕組みを公約に盛り込む」と話し、市古氏は「新鮮な問題提起。皆さんぐらいの方と市政を語る場を持てると楽しみにしていた。ほとんど意見が一致すると思った」と語った。

 参加したメンバーで、市長選で初めて投票するという川崎区居住の大学2年、小林宏奈さん(19)は「情報がないと投票できないと思い参加した。投票日まで学んでいきたい」と話した。

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