栃木県足利市昌平町の史跡足利学校で6日、所蔵する貴重な古書を虫干しする「曝書(ばくしょ)」が行われた。
書院に並んだのは、五経の一つ「書経」に注釈を加えた国宝「尚書正義(しょうしょせいぎ)」、国重要文化財の「論語(義疏ぎそ)」など計65冊。マスクと手袋を着けた職員たちが古書を1枚ずつめくり、傷みや紙の状態などを丁寧に点検した。
曝書は江戸時代初期にも行われていた記録が残る秋の風物詩で、今秋は9月28日に始まった。11月中旬までの湿度の低い日を選び、所蔵する古書約1万7千冊のうち約1500冊の曝書が行われる予定。