2021年は「大谷翔平の1年だったと呼ぶ」 MLB広報が目撃した“歴史変わる瞬間”

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

MLB広報のジョン・ブランデル氏「トレーナーや練習方法も称賛すべき」

エンゼルスの大谷翔平投手は、二刀流としての歴史的なシーズンを駆け抜けた。打者として46本塁打を放ち、投手としても9勝。野球界だけでなく、日米を巻き込んで“今年の顔”となった。そんな躍動を、MLB広報のジョン・ブランデル氏も「2021年を振り返ってみると、まず最初に思い浮かぶのはオオタニです」と強調。Full-Countの取材に応じ、鮮やかな1年を回顧した。

マウンドに上がり、打席に立つ度にメジャー史を塗り替えた。ブランデル氏も「インクレディブル、インクレディブル」と興奮気味に語る2021年シーズン。「アメリカだけでなく、日本の野球界のためにオオタニが与えた影響を目の当たりにしましたし、彼の活躍に注目していたのはエンゼルスファンだけではありませんでした。素晴らしい偉業です」と目を見張った。

投打で大きな離脱なく過ごし「彼のトレーナーに対して、そして練習方法についても称賛するべきです。彼は1年通して体の強さを保ち、投打両方をこなしながら1年を締めくくることができたのですから」とも。様々な関係者と接する広報は「他の選手たちは彼の姿を見て『スーパーヒューマン』だと思っていますね。彼のような選手はいません。ユニークです」と語った。

MLB広報のジョン・ブランデル氏【写真:盆子原浩二】

ファンは思わず「来季も……」と期待したくなるもの。ブランデル氏も「全世界でもこのような活躍を1度でもできる人は多くありません。ましてや2年連続だなんて。可能性は無限大にあると思います」と期待。注目されるMVP争いについては、本塁打王を争ったゲレーロJr.やペレスの名前を挙げながらも「しかしオオタニは、私が生涯見たことがない活躍をしています。特別なことをやってのけたのです」と見据えた。

“2021年は『大谷の年』だと言えるか?” そんな質問をぶつけてみると「私ならそう呼びます。オオタニの1年だったと」ときっぱり。エンゼルスは今季もプレーオフ進出を逃したが「2021年を振り返ってみると、まず最初に思い浮かぶのはオオタニです」と噛み締めるように言った。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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