【モーションキャプチャーの未来】を先駆者アンディ・サーキスが語る―― 今後は「倫理的に正しいかどうか」が論点に

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2021年12月3日(金)より全国公開を控える『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の監督をつとめるアンディ・サーキスが、モーションキャプチャーの未来を語った!

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『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(2001年〜2003年)ではモーションキャプチャーでゴラムを演じ、『キング・コング』(2005年)のコング、リブート版『猿の惑星』(2011年〜2017年)ではシーザーを演じたサーキス。“モーションキャプチャーの第一人者”として技術の発展に多大な貢献をし、現在では映画監督として活躍するサーキスが、モーションキャプチャーの未来について語った。

モーションキャプチャーは「いずれ本物と見分けがつかなくなる」

サーキスは英Total Film誌のインタビューで、モーションキャプチャー技術は「いずれ本物と見分けがつかなくなる」と語った。

「性能の点では、顔のキャプチャーの方法が常に進化しており、細部のニュアンス、俳優から得られる実際のパフォーマンス、そしてそれを最終的な姿に変換することは、どんどん実際の姿に近づいている。以前、“デジタルメイクのようだ”と発言したことで批判されたことがあったが、現実ではそうなりつつある。フォトグラメトリー(写真から3Dモデルを生成する技術)によって歴史上の人物を演じることができるようになり、彫刻ではなく本物のエイブラハム・リンカーンの顔で演じることができるようになる。」と語った。

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今後は「倫理的に正しいかどうか」が論点に

モーションキャプチャー技術の発展が急速に進む中で、サーキスは「倫理的に正しいかどうか」が問題点のひとつに挙げられる可能性を語っている。

「いずれは、有色人種の俳優がエイブラハム・リンカーンを演じることも、中流階級の白人である私がマーティン・ルーサー・キング・ジュニアを演じることも可能になるだろう。ただし問題は、それが倫理的に正しいかどうかだ。多様性は非常に重要なので、この問題に対する敏感さは理解できる。写真のようにリアルなキャラクターを作ったり、俳優の年齢をデジタル的に下げたり、亡くなった俳優をデジタル的に復活させることができる点では深刻な問題があるだろう。」と話した。

モーションキャプチャー技術が「デジタルメイク」と呼ばれる日は近いのかもしれない。
サーキスが監督をつとめる『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は、2021年12月3日(金)より全国公開。

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