津田寛治・仲野太賀が再現 小野田寛郎発見の報道写真と劇中写真公開 「ONODA 一万夜を越えて」

(上)鈴木紀夫さんに発見された際の小野田寛郎さん (下)『ONODA 一万夜を越えて』劇中写真

10月8日より劇場公開される、太平洋戦争後もフィリピンのジャングルで孤独に過ごし、約30年後に日本に帰還した実在の人物である、小野田寛郎(おのだ ひろお)旧陸軍少尉を描いた映画「ONODA 一万夜を越えて」から、津田寛治演じる小野田寛郎と仲野太賀演じる旅人の鈴木紀夫を切り取った場面写真と、実際の小野田さんと鈴木さんが写る報道写真が公開された。

公開された報道写真では、鈴木さんと小野田さんの2ショットと、小野田さんが30年ぶりにジャングルから出た際の姿が捉えられている。場面写真では、報道写真の場面を津田寛治と仲野太賀が演じるシーンが切り取られている。

仲野太賀演じる旅人の鈴木紀夫は、シャツにジーンズ、靴下にサンダルばきという、約30年の歳月をジャングルで過ごしてきた小野田にとっては見慣れない格好をしている。小野田に銃を向けられる鈴木だったが、「日本に、僕と一緒に帰りませんか」と話しかける。鈴木の言葉が、小野田のたった一人の長い戦争を終えるきっかけとなる。小野田と鈴木のシーンは、2019年の初めに、カンボジアのジャングルで一晩中かけて撮影が行われたという。精悍な顔つきの小野田と、健康的で社交的な表情を浮かべる高度成長期の日本の若者である鈴木の対比が、2人の状況の違いを表現している。

「ONODA」は、太平洋戦争後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島で孤独な日々を過ごし、約30年後の1974年に51歳で日本に帰還した実在の人物である小野田寛郎旧陸軍少尉の、孤独と壮絶な日々を描いた人間ドラマ。遠藤雄弥と津田寛治が青年期(遠藤)と成年期(津田)の小野田を演じているほか、全キャストを日本人俳優が務めている。フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の合作で、カンボジアで撮影された。監督は、フランスの新鋭アルチュール・アラリ。全編日本語による演出にこだわり、徹底したリサーチをして本作を作り上げた。

(左)30年ぶりにジャングルから出た小野田寛郎さん (右)『ONODA 一万夜を越えて』劇中写真

【作品情報】
ONODA 一万夜を越えて
2021年10月8日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:エレファントハウス
©2021映画『ONODA』フィルム・パートナーズ(CHIPANGU、朝日新聞社、ロウタス)

© 合同会社シングルライン