黄金のしずくがキラキラキラ-。奄美市住用の市道脇のコケに伝い落ちるわき水がイルミネーションのように輝き、住民らの目を楽しませている。
住用の市集落から瀬戸内町に抜ける市道沿いにある知る人ぞ知るスポット。5年ほど前、同集落の元区長山下茂一さん(73)が偶然見つけた。「黄金のしずく」と命名し、手製の看板を設置。観光客も時折訪れるという。
千葉県立中央博物館の古木達郎主任上席研究員(植物分類学)によると、コケは全国的に分布し、水辺などに群生するケゼニゴケ。「太陽の光が組織や表面の小さな細胞の突起に反射して、しずくが金色に見えるのではないか」と推察する。
水滴が絶えることはないが、雨の後が水量がより多く見応えがあるという。山下さんは「足を運んで自然の不思議と美しさを感じてほしい」と話した。