【新日本・G1】ザック 裕二郎下しAブロック唯一の1敗キープ 権利証システムの廃止も要求

裕二郎を関節技で痛めつけたザック(右)

新日本プロレス7日広島大会「G1クライマックス」Aブロック公式戦で、ザック・セイバーJr.(34)が高橋裕二郎(40)を下し、1敗を守った。

変幻自在の関節技で快進撃を続けるテクニシャンが、この日も本領を発揮した。序盤から裕二郎の左腕を徹底的に痛めつけたザックは、オクトパスホールドをマイアミシャインで切り返され劣勢に。ラリアートからピンプジュースを浴びて窮地に陥った。

それでも3カウントは許さない。BIG JUICEを回避すると、脇固めに捕らえて再び裕二郎の左腕を攻めていく。最後は横三角絞めとアームロックの複合関節技で身動きを封じ、完璧なギブアップを奪ってみせた。

勝ち点10で飯伏幸太と並走しているが、試合消化が少ないザックはAブロック唯一の1敗で〝隠れ単独首位〟の状態にいる。「これで巻き返しただろ? トモちゃん(石井智宏)に1敗を喫してしまったが、これで元通りだ。モンダイナイ」と、初制覇へ自信をのぞかせた。

さらにG1覇者に与えられることが通例となっている翌年東京ドーム大会でのIWGP王座挑戦権利証も、不要とのスタンスを示す。「G1はプロレス界で最も過酷なトーナメントなのに、優勝した褒美がブリーフケースだなんてふざけてる。しかもそれを防衛しろだって? やなこった。俺は優勝してそのままベルトを取る。俺の言うことが気にくわないヤツは、直接立ち向かってくればいいだけだ」と、2012年大会から続く権利証システムの廃止を訴えていた。

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