惨敗続くソフトバンク 10月は未勝利…工藤監督「僕が選手を信じないと成り立たない」

肩を落とすソフトバンク・工藤監督

ソフトバンクは7日の西武戦(メットライフ)に0―7の完敗。2試合連続の完封負けで、直近5試合で4度目の零封負けを喫した。これで引き分けを挟んで今季ワーストの6連敗で、10月はいまだ勝ち星がない状態。5年連続日本一に望みをつなぐためにも、CS進出圏内確保は最低限の目標だが、3位・楽天とのゲーム差が5に広がった。

低迷するチームはいいところなく敗れた。先発の杉山が3回に押し出しを含む3連続四球を与えて降板。自滅する形で相手に主導権を渡すと、チームに跳ね返す力はなかった。この1週間、貧打に苦しむ打線はこの日も2安打と反発力がなく、逆に中盤以降も点差を広げられる寂しい展開だった。

試合後、工藤公康監督(58)は悔しさをこらえ、懸命に前を向いた。「勝敗はベンチの責任だと思うんで、選手には精いっぱいのことを、自分の能力を100%出せるようにしてほしい。連敗うんぬんというよりも、まずは試合に集中して戦う姿勢で試合に臨むことが大事」と、常勝の看板を背負うナインの心情を思いやった

泥沼の状態。今一度、士気を高めて一丸となって戦いに挑む空気を醸成するにはそれ相応のエネルギーが必要になる。「出ている選手たちはなんとかしようとしている。そこは監督である僕が選手を信じないというのは、それはチームとして成り立たない」。早ければ9日にも優勝の可能性が完全消滅。この流れを一刻も早く断ち切らなければ、逆転でのCS進出も遠のくばかりだ。

このまま終戦を迎えるのは王者としてあまりにも悲しい。残り13試合、信じ抜いた先に、光を見いだすしかない。

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