西武・松井稼頭央二軍監督〝レオ打線復活〟へ水面下で着々と組閣の動き

次期監督就任が決定的な松井稼頭央二軍監督

西武が7日のソフトバンク戦(メットライフ)に7―0で勝ち、連敗を4で止めた。借金は14に減ったもののCS出場圏内の3位・楽天との10ゲーム差は詰まらず、5年目で初のBクラスが濃厚となっている辻監督の退任はもはや止められない流れとなっている。

一方で、次期監督就任が決定的となっている松井稼頭央二軍監督(45)の周囲を固める組閣は水面下で着々と動き出している。チーム防御率4年連続リーグワーストの汚名を返上できそうにない投手陣の立て直し、2018、19年のパ・リーグ本塁打王・山川の長引く不振、岸、呉念庭、愛斗ら今年チャンスをつかんだ若手、中堅のレギュラー固定化など今季の低迷から来季への課題は山積みだ。そんな西武が再び覇権争いの場に戻るには強力打線の復活が手っ取り早い近道だろう。

西武OBの一人は「今の投手陣が突然、劇的に良くなることは考えづらい。一方で打線の方はもともと打てる役者がそろっているわけだから山川、外崎の復調と今年出てきた岸、呉念庭、愛斗らのさらなる成長、外国人補強でどうにでもなる。まずはそこでしょう」と新監督に課せられるV奪回のテーマを指摘した。

その中でもライオンズの歴史に残る核弾頭であった松井二軍監督の再建使命は1番打者の固定化だ。今季は開幕の金子に始まり若林、源田、岸ら1番打者にはのべ10人が起用されてきたが、いまだコレという適役は見つからず秋山流出以降、チームの最大懸案となっている。左ヒザ前十字靭帯を損傷するまでの44試合でリーグダントツの20盗塁、打率2割7分8厘をマークしていたルーキー・若林の復帰が鍵を握ってくるだろう。

この課題がクリアされれば、シーズンを通し全打順で6人以上が入れ替わってきたチーム全体の打順流動性に歯止めがかかることにもなるのだが…。

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