身近なヒントからヒット続々「発明コンクール」 過去には3億円稼いだ商品も

生活の中で生まれたアイデアを形にした「発明コンクール」が発明学会ビル(東京・新宿区)で始まりました。

発明学会が主催する「身近なヒント発明展」は、商品化に最も近いアイデアコンクールとして今回で25回目を迎えました。過去には、特許料で3億円を稼いだ大ヒット商品も生まれています。発明学会の松野泰明事務局長は「それぞれが感じた不満を自分の力で解決していくところが発明の面白いところ」と話します。

今回出品された発明品は世相を反映して、コロナ対策に関するものも多くみられます。車いすを利用する人など"足で踏んでポンプ式の消毒液を出す”ことができない人でも利用できるものを作りたいという思いが込められた「手の甲で押してポンプ式消毒液が出せる装置」なども展示されています。

そして、今回から始まったのが「こども発明部門」です。荒川区に住む7歳の小学生が発明したランドセル用の雨よけカバーは、カバー自体に荷物が入るようになっています。そのため、ランドセルを開けなくても先生にすぐにプリントが提出でき、防水機能もあるということです。この「こども発明部門」の創設には「第2のスティーブ・ジョブズだったり、第2のノーベル賞受賞者を育成したい」という主催者の強い思いがありました。子どもたちのアイデアから商品化へとつなげるために協賛企業による審査も行われています。会場に訪れた協賛企業の社長は「面白い、素晴らしい作品がたくさんあると思う。何点か問い合わせをしたいと思っている」と話し、発明品に熱い視線を注いでいました。

10月8日から10日までの3日間は一般の人も会場を訪れることができ、ユーザー目線で審査員として投票することができます。審査結果は12月に発表され、大賞には賞金10万円が贈られます。

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