【MLB】大谷翔平の「勝ちたい」に応えるには… エンゼルスが補強可能な今オフのターゲットは?

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

ミナシアンGMは「投手がいつでも優先事項」とオフの方針を語っている

7年連続でプレーオフ進出を逃すことになった大谷翔平投手の所属するエンゼルス。シーズン終盤には大谷が「ファンの人も好きですし、球団自体の雰囲気も好きではあるので。ただ、それ以上に勝ちたいという気持ちが強い」と言及したことで、米メディアからは流出を危惧する声も挙がったほどだ。

エンゼルスの今オフの補強は必要不可欠だろう。ペリー・ミナシアンGMは今季の総括会見の中で「投手がいつでも優先事項だ」と語っており、投手陣の補強の必要性に言及。守護神のライセル・イグレシアスがFAとなることもあり、まず投手陣を整備したい。では、補強ターゲットとなりそうな選手は誰か。今オフにFAとなる主な大物選手をリストアップした。まずは先発投手だ。

○先発
マックス・シャーザー(ドジャース)37歳
カルロス・ロドン(ホワイトソックス)29歳
ケビン・ガウスマン(ジャイアンツ)31歳
ロビー・レイ(ブルージェイズ)30歳
エドゥアルド・ロドリゲス(レッドソックス)29歳
クレイトン・カーショー(ドジャース)34歳
マーカス・ストローマン(メッツ)31歳
ジャスティン・バーランダー(アストロズ)39歳

今オフにFAとなる先発投手の中で今季最も高い「WAR」を記録したのはドジャースのシャーザー。今季はナショナルズと、2球団で15勝4敗、防御率2.46の好成績をマークした。ただ、今季の年俸が3450万ドル(約38億4500万円)と高額で、かつ37歳の年齢も獲得に動くにはネックとなりそう。ホワイトソックスのロドンは今季24試合に投げて13勝5敗、防御率2.37と上々の成績をマーク。今季の年俸も300万ドル(約3億3500万円)と高くはなく、29歳の若さも魅力だ。

ブルージェイズのレイは今季13勝7敗、防御率2.84で年俸800万ドル(約8億9000万円)ながら、今季のサイ・ヤング賞最有力に挙がる。かつ30歳という若さもあって、更なる条件アップは確実だ。レッドソックスのロドリゲスは今季13勝8敗、防御率4.74で年俸830万ドル(約9億2000万円)。29歳と若く、シャーザーやガウスマン(ジャイアンツ)、ストローマン(ブルージェイズ)の1890万ドル(約21億円)と比べれば高くない。

通算226勝をマークしているアストロズのバーランダーも今オフでFAとなる。39歳で高齢かつ、昨年9月にトミー・ジョン手術を受けており、今シーズンは全休。復帰してどれほどの成績が残せるのかは未知数ながら、ビッグネームであることは間違いない。上記の他にも今季の「WAR」上位ではジャイアンツのデスクラファニやウッド、ブルージェイズのマッツ、ロッキーズのグレイなども契約が切れてフリーとなる。

守護神イグレシアスがFAとなるリリーフ陣も補強は必須

○救援
ライセル・イグレシアス(エンゼルス)32歳
ケンリー・ジャンセン(ドジャース)34歳
ライアン・テペラ(ホワイトソックス)34歳
アーロン・ループ(メッツ)34歳
ケンダル・グレイブマン(アストロズ)31歳
アダム・オッタビーノ(レッドソックス)36歳
アーチー・ブラッドリー(フィリーズ)29歳
コリン・マクヒュー(レイズ)34歳

FAとなる救援投手で今季の「WAR」が最も高かったのはエンゼルスの守護神だったイグレシアス。リリーフ陣に不安の残るエ軍は是が非にでもチームに残留させたいところだろう。ドジャースの守護神・ジャンセンもFAに。昨季は不振も、今季は69試合に投げて4勝4敗38セーブ、防御率2.22と復活。ただ、年俸は2000万ドル(約22億3000万円)と高額だ。この2人に次いでFAとなるリリーフ投手で「WAR」が高いのは、ホワイトソックスのテペラ。今季はカブス、ホワイトソックスの2球団で65試合に登板して0勝2敗2セーブ、防御率2.79と結果を残し、今季の年俸は80万ドル(約8900万円)と格安だ。

メッツのループは34歳とベテランに差し掛かっているが、今季は65試合に投げて6勝0敗、防御率0.95。年俸も300万ドル(約3億3500万円)でターゲットになり得る存在だ。この他にも31歳のグレイブマンや29歳のブラッドリー、実績豊富なオッタビーノ、レイズのマクヒューなどもFAになる。先発投手も含め複数の選手をチームに迎え入れて、チーム編成を強化してもらいたいところだ。

最後に野手も見ておこう。

○野手
ハビアー・バエス(メッツ)29歳
カルロス・コレア(アストロズ)27歳
コリー・シーガー(ドジャース)28歳
トレバー・ストーリー(ロッキーズ)29歳
スターリン・マルテ(アスレチックス)33歳
クリス・ブライアント(ジャイアンツ)30歳
マーカス・セミエン(ブルージェイズ)31歳
フレディー・フリーマン(ブレーブス)32歳

今オフのは大物遊撃手が多くFAとなる。バエス、コレア、シーガー、ストーリーと実績十分の選手たちの契約が切れるが、ミナシアンGMは「フレッチャーが守ることもできると思う。ショートでもハイレベルでプレーできると自信を持っている。今の選手でもいくつか選択肢があるが、もちろん外から持ってくる考えもある」と語っている。他にも、45本塁打を打ったセミエンらもFAになる。エンゼルスが果たしてどう補強に動くのか。今オフの動向に注目だ。(Full-Count編集部)

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