JR新山口駅前は11%上昇 山口市の基準地価、商業地の上昇率は県内トップ

 山口県が公表した2021年地価調査(7月1日時点)で、山口市の基準値平均変動率は、住宅地(33カ所)がマイナス0.3%(前年はマイナス0.4%)、商業地(12カ所)は0.6%のプラス(同マイナス0.2%)だった。商業地の上昇率は県内トップで、住宅地の下落率も縮小した。

 山口市内の基準地の平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地が2万6800円で、県内19市町中7位。商業地は5万7900円で3位。全国47都道府県庁所在地で比較すると、住宅地、商業地とも昨年と同じく46位だった。

 山口市内の基準地で県内の「価格上位」に入ったのは、住宅地が「白石1-11-9」の6万7700円(8位)と「後河原字片岡214番3」の6万6500円(10位)の2カ所。商業地は「小郡下郷字渡り上壱1255番5外」の9万8600円(3位)、「中央1-2-1」の9万5600円(4位)、「緑町2-20」の8万4900円(7位)の3カ所だった。再開発の進むJR新山口駅北口前の「小郡下郷字渡り上壱1255番5外」は、昨年から9800円の上昇で、上昇率(11.0%)は県内トップ。順位も5位から3位にアップした。

▲商業地で山口県内トップのJR新山口駅北口周辺

 一方、美祢市内基準地の平均変動率は、住宅地(10カ所)がマイナス2.6%(前年は同マイナス2.6%)、商業地(3カ所)はマイナス2.3%(同マイナス2.4%)だった。住宅地は、上関町(マイナス3.2%)に次ぐ下落率県内2位。商業地も、上関町、阿武町(ともにマイナス3.4%)、周防大島町(マイナス3.3%)に次ぐ下落率県内4位。どちらも、市部では最も下落率が高かった。平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地が6100円で、県内19市町中最安。商業地は1万3900円で、同じく県内最安(和木町は地点なし)だった。

 県内19市町の基準値の平均変動率は、住宅地(276地点)がマイナス0.6%、商業地(85地点)がマイナス0.8%。平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地が2万5700円(全国33位)で、商業地が4万4700円(同39位)だった。

 1975年の調査開始時の県内平均価格は、住宅地が1万3400円で、商業地が2万8400円。その後上昇を続けたが、商業地は1993年の16万2900円、住宅地は1998年の4万6300円をピークに、下落傾向が続いている。

 基準地価とは、各都道府県が示す土地取引の指標となる価格。不動産鑑定士の評価を参考に、毎年7月1日時点のものが公表されている。

© 株式会社サンデー山口