【新日本・G1】US王者・棚橋「これが世代交代か…」 EVILの無法ファイトに沈み敗退 

場外でもEVIL(左)の無法ファイトのエジキとなった棚橋

新日本プロレス8日高知大会「G1クライマックス」Bブロック公式戦で、IWGP・USヘビー級王者の棚橋弘至(44)がEVILに3敗目を喫し、6戦目にして早くも脱落が決定した。

オカダ・カズチカとジェフ・コブが全勝街道を突き進むBブロックにおいて、すでに2敗の棚橋は崖っぷちの状態でこの日の公式戦に出陣。新チーム「ハウス・オブ・トーチャー」を率い、セコンドのディック東郷を要所で介入させるEVILのラフファイトに真っ向から立ち向かった。

相手を分断させた棚橋はスリングブレイドから背中へのハイフライフローを投下すると、テキサスクローバーホールドに捕獲。場外から東郷がレフェリーを引きずりおろし、リング上を無法地帯にされてしまったが、簡単には押し切られない。東郷にEVIL(変型大外刈り)をさく裂させて試合から除外すると、EVILの急所蹴りにもローブローでやり返す。

しかし、再びスリングブレイドを狙ったところで、EVILがレフェリーを突き飛ばしてまたも無法状態に。ダークネスフォールズからUSベルトで殴打された棚橋はグロッギー状態に。最後はついにEVILを浴びて3カウントを奪われてしまった。

直後のメインでオカダがタイチから6勝目を挙げたため、3敗の棚橋は優勝決定戦(21日、日本武道館)進出の可能性が消滅した。バックステージでは甚大なダメージで起き上がれないまま「このG1、体力的にっていうよりも…勝てない自分へのふがいなさの方が…すげえ強烈に感じて…。ああ…これが世代交代かあ…」とポツリ。「時代の先頭を走ってきたつもりが、いつの間にか抜かされて、抜かされて、中盤どころか一番後ろの一団にいるような…。ああ、3敗目、キツいなあ…。でもよし、仙台(12日)までに気持ちを切り替える。これがベテランの妙…。俺のクライマックスはまだ終わってないです」と、肩を落としていた。

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