中日がヤクルトに続き2球団目のゼロに… 明暗分かれる2014年ドラフトを検証

中日・井領雅貴(左)とDeNA・風張蓮【写真:荒川祐史】

中日は落合GM体制で9人を指名したものの…

今年のプロ野球ドラフト会議が11日に行われる。今年は高校生159人、大学生139人がプロ志望届を提出し、12球団からの指名を待つことになる。新たにプロの門を叩く選手がいる一方で、今季でプロ野球の世界から去ることになる選手も出てくる。

4日から第1次戦力外通告の期間がスタートしており、各球団から、来季の契約を結ばない旨を通告した選手が発表された。まだ発表がないのは、広島、ソフトバンク、ロッテの3球団。遠藤一星外野手と井領雅貴外野手に通告を行った中日は、2014年ドラフト組の9人全員がチームから去ることになった。

2014年ドラフトは7年が経過し、球団によって明暗がクッキリと分かれる形となっている。落合博満GMの意向が色濃く反映された中日は、ドラフト1位の野村亮介投手がわずか3年で戦力外に。5位指名だった加藤匠馬捕手がロッテへトレードで移籍し、遠藤と井領への通告で在籍選手はゼロに。2014年ドラフト組が全員球団から去るのは、ヤクルトに続き2球団目だ。

ヤクルトは1位でヤマハの竹下真吾投手を指名。だが、1軍で結果を残すことはできずに、わずか3年で戦力外通告を受けた。2018年には53試合に登板した風張蓮投手が2020年オフに戦力外となり、2014年ドラフト組はゼロ人に。風張は今季DeNAでプレーしたものの、このオフに2度目の通告を受けた。

西武は高橋、外崎が中心選手に成長、巨人は岡本が不動の4番に

ヤクルトと中日は苦しい結果となっている一方で、DeNAや西武、ロッテ、日本ハム、オリックス、巨人などは成果が出ている。DeNAはドラフト1位の山崎康晃投手が守護神に。西武は1位の高橋光成投手や3位の外崎修汰内野手がチームの中心選手に成長。ロッテは1位が中村奨吾内野手、3位が今季の勝ち頭の岩下大輝投手、日本ハムは有原航平投手(現レンジャーズ)、清水優心捕手、浅間大基外野手らが入団している。

オリックスは山崎福也投手、宗佑磨外野手が指名され、巨人のドラフト1位は今や不動の4番打者に成長した岡本和真内野手だった。広島、楽天、阪神、ソフトバンクは期待通りの結果とは言い難いところだろうか。

この年、ドラフト直後に高い評価を受けていたのは日本ハム、巨人、オリックス、阪神、楽天あたり。日本ハムや巨人は7年が経ち、高評価の通りに成果が出ているが、阪神、楽天あたりはもう一歩といったところ。さほど評価の高くなかった西武、DeNA、ロッテはそれを覆すドラフトとなったと言えるのではないか。(Full-Count編集部)

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