桑田佳祐が魂込めてつづるエッセイ、今日を乗り越える元気が出る一冊

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『ポップス歌手の耐えられない軽さ』

桑田佳祐が雑誌「週刊文春」に連載したエッセイが一冊の本になりました。コロナ禍でつづられた日々の暮らし、音楽やバンドのこと、故郷・茅ヶ崎への想い。桑田佳祐のありったけが詰まった66篇をどうぞ。

ポップス歌手の耐えられない軽さ
著者:桑田佳祐
出版社:文藝春秋

オフの時間、著者は家に籠ってひとり楽しくドラマや映画を観る。最近は昔の銀幕モノに夢中で、若尾文子の主演映画がお気に入り。小さい頃から映画好きで、放課後にお父さんが支配人をしていた映画館へ立ち寄った。夜になれば、お姉さんとふたりで留守番しながら延々とラジオやレコードを聴いていた。映画も音楽もその原点は故郷・茅ヶ崎にありました。

「軸足はずっと生まれ故郷に置いたまんまだった」「アタシは今でも、自転車に乗って茅ヶ崎の街を巡るのが大好きなんです」——。故郷を語る言葉に熱い想いがあふれます。

青学時代の思い出、リスペクトしてやまない愛しきミュージシャンたち、『稲村ジェーン』秘話、ボウリングへの愛、バンドやライブについて、ステイし続ける日々のこと。シビれる歌い手は誰か、最強の歌姫は誰か、無人島に持っていきたいアルバムは何か、辛い時や悲しい時に自分に言い聞かせる言葉は何か。その答えにまたしびれます。

桑田さんが生きてきて思うのは、人生や人間関係は、「横道」に逸れたり「寄り道」も必要だったということ。そして「不埒」で何が悪いかってこと!

こんなに不埒で優しい人から生まれた言葉と音楽が素敵じゃないわけがない。何かと生きづらい毎日に、今日を乗り越える元気をくれる一冊をぜひ。

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

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