気になる次戦は? ボクシングのWBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(33=英国)がデオンテイ・ワイルダー(35=米国)との激闘を制し、初防衛に成功した。
9日(日本時間10日)に米ネバダ州ラスベガスで行われたタイトルマッチで、これまで1勝1分けの前王者と3度目の対戦に臨んだ。
序盤は相手の攻勢に押される場面が目立った。3ラウンド(R)に入ると徐々に反撃に転じ、右アッパーで最初のダウンを奪う。だが続く4Rではワイルダーの猛攻に遭い、2度のダウンを許した。
それでも6R以降はペースをつかみ、10Rに右フックから2度目のダウンを奪取。ワイルダーも驚異のタフネスさで粘るが、11Rには渾身の右フックを炸裂させてマットに沈めた。
「この試合ができたこと、勝利を与えてくれたことに感謝したい」と語ったフューリーは、ワイルダーに敬意を表しつつ「世界最強は自分だ!」と胸を張った。
ただし次戦についての質問には答えなかった。今後は同級暫定王者のディリアン・ホワイト(英国)、3団体統一王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)、元3団体統一王者アンソニー・ジョシュア(英国)らとの対戦が取りざたされるが、本紙既報通り元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)との対戦に意欲を示していると報じる海外メディアもある。世界最強を証明したことで、今度の動向がますます注目されそうだ。