【新日本】飯伏がオーカーンを下して6勝目でAブロックトップに!<G1 CLIMAX31>10.9大阪大会

新日本プロレスは10月9日(土)、大阪・大阪府立体育会館で『G1 CLIMAX 31』の第13戦を開催。

今大会ではAブロック公式戦4試合を含む、全6試合が行われた。

メインイベントでは『G1』を連覇している飯伏幸太とグレート-O-カーンが対決は飯伏がカミゴェでオーカーンを沈めて6勝目をゲットした。

試合後に飯伏は「オイ、オーカーン。グレート-O-カーン!おもしろいよ。みんな、おもしろかったでしょ?オーカーン、今日はひさびさに“オカ”と再会できてよかったよ。これで僕は4勝目(実際は6勝目)。『G1 CLIMAX』、4勝目。優勝決定戦にいけることが、少し、少しだけど見えてきました。僕は、いつも、いつも言ってる、何からも!逃げない!負けない!あきらめない!そして絶対に裏切らない!」と3連覇に向けて意気込んだ。

また、IWGP世界ヘビー級王者の鷹木 信悟はタンガ・ロアから、KENTAはザック・セイバーJr.から勝利してそれぞれ5勝目を上げた。

<全試合結果&試合後バックステージコメント全文掲載>

G1 CLIMAX 31
日時:2021年10月9日(土) 15:30開場 17:00開始
会場:大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
観衆:1,620人

▼第1試合 20分1本勝負
×藤田 晃生
大岩 陵平
vs
金丸 義信
〇エル・デスペラード
9分31秒 マフラーホールド

■試合後バックステージコメント

金丸「オイ若いの、初タッグか?オイ、汗ひとつ出ねえぞ。もう少しよ、動かしてくれよ。汗かかせてくれよ、オイ。(※頭を指して)ここ使え。使わせてやるからな」

※デスペラードはノーコメント

※2人とも全身汗だく。大岩がギブアップを取られた藤田に肩を貸して引き揚げてくる。コメントスペースまで運ぶと、藤田は崩れるようにフロアにヒザを着く

大岩「ああ、クソッ、ダメだ……。初めて、初めて2人でタッグ組んだけど、まだ入門して5カ月、出会って5カ月の2人では、新日本のジュニアのタッグ(チャンピオン)の2人にはかないませんでした。もっと2人で練習して、いつかあの2人とベルト懸けて闘えるように頑張ります。ありがとうございました」

藤田「(※上半身を起こして)一瞬も、一瞬も焦らせることができなかったです。本気を出さすこと、焦らさすこと、何もできなかったです。初めてのタッグとか、デビューして半年とか関係ないです。もっともっと強くなります。ありがとうございました!」

大岩「ありがとうございました!」

▼第2試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
〇石井 智宏
vs
×高橋 ヒロム
18分13秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め

■試合後バックステージコメント

石井「(※小刻みに右へ左へ歩きながら)高橋(ヒロム)、俺がなんでヘビーでやってるか教えてやるよ。それはな、俺みたいに小さいヤツでも、デカイヤツに負けねえ、勝てるってことを証明したかっただけだ。クソ単純だろ? まあ俺の中でも、小さい・イコール・ジュニア、そういう概念はねえんだよ。それから、お前がいつも言ってる“対ヘビー”、それを常々口にするのはな、お前の気持ちのどっかに、やっぱりヘビーの方が凄ぇんじゃねえか、ヘビーの方が激しいんじゃねえか、そういう気持ちがお前自身にあるからだよ。口にすることがな、世間に対してじゃねえ、自分自身に問い詰めてんだよ、お前。オイ高橋、自分のプロレスに自信ねえのか? 自分のプロレスにプライドねえのか? あんだろ? あんだったらリングで出せよ。相手にぶつけろよ。ジュニアは凄ぇんだっていう試合を常にやれよ。“ああ、俺もジュニアになりてぇ”っていう、それぐらいの試合を見せろよ。なあ? そしたら、ジュニアがもっと、今以上に激しさを増して、それでお前に自信がつけばが、そうしたらな、そういう言葉ってだんだん減ってくんだ。わかったか。まだ若いからわかんねえだろうけど、そのうちわかるよ。

(※控室に向かおうとするも歩を止めて)あ、それから高橋、お前とは1勝1敗だ。だから次、勝負だ……」

ヒロム「(※壁に手をつき、体を支えるようにして引き揚げてきて、コメントスペースまでたどり着くと、崩れ落ちるように座り込む)石井相手に、ヘビー級相手に、真っ向からいった俺は、バカですか? 俺、昔から不器用だったんですよ。一直線でしかいけないんだ。でも、もしこうやって、石井から、KENTAから、ヘビー級から勝ったら、何倍も気持ちいいだろうが。ここまで、ここまで2人にボコボコにされたら、自分でも笑えてきたよ(※チラッと笑みがこぼれる)。いやあ、この笑いは決してムダなんかじゃねえ。意味のある……面白そうだ。超えがいがある。俺の夢はすげぇ険しいもんだなって、また改めてわかったよ。『G1 CLIMAX』、面白いな。次は1年後か。十分だ。それから……KENTAさん、ありがとよ。もちろん、『(BEST OF THE)SUPER Jr.』、クソ盛り上げるに決まってんだろ……(※ゆっくり立ち上がって、ふらついた足取りで控室へ)」

▼第3試合 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 31』Aブロック公式戦
×ザック・セイバーJr.(5勝2敗=10点)
vs
〇KENTA(5勝2敗=10点)
22分24秒 go 2 sleep→片エビ固め

■試合後バックステージコメント

KENTA「(※わざとブロークンで)KneeがPain。ニー(ヒザ)がペイン(痛い)だよ。ベリー、ニーがペイン。ニーがペイン。ニー・ペイン・ベリーマッチ。(※流暢な英語に切り替え)ZACK、You need understand、 OK?。You are still my young boy、OK? You are not my level。You need understand、OK?(ザック、わかってるか、お前は今でも俺のヤングボーイだ。まだまだ俺のレベルには到底届いてないんだ。わかってるんだろうな)。座って……。(※ビデオカメラに向かって)ちょっと立ってみ。俺だけ座ってさ。(※上から見下ろす形で撮影し始めるのを見て)どう、このアングル? 新しい? そうでもない? そうでもないか? まあ座れ(※ビデオクルーを座らせて)。あ、ザックだ。ザック……挑発してくんじゃないよ、生意気に。テメエなんか俺の中じゃまだあの、ヤングボーイだったお前のまんまだよ。日本語なんか、手ごろな日本語覚えて……危なかった、でも……。まあいいや。次は誰だ? T(タンガ)か。同じBULLET(CLUB)ね。まあどうなるか。これから頭使わなきゃいけないけど。でも俺は、Tのこと、まあタマもそうだし、ほかのガイジンもそうだけど、俺はリスペクトしてるよ。やっぱこれだけ、日本と海外と行き来が難しい中でああやって、新日本での闘いを選んで(日本に)来て、家族も向こうに置いて、2週間の隔離、日本に来て。それが3回だったら1カ月半、4回あったら2カ月。2か月ムダにしてまで、このリング選んでやってんだよ。お前ら(※ビデオカメラの向こうのファンたちを指す)にそれを理解しろとは言わないけど、俺はあいつらの気持ちわかるから。リスペクトを込めて、明日(10.13仙台)、やりたいと思うよ。特に(しゃべることは)ないな、今日は。

(※立ち上がろうとして思い出したように)あ、あいつ、エル……エル……ラード……ラード、テメエ、生意気なこと言ってんじゃねえよ。偉そうに。ええ? お前のツイート見たよ。何回も生意気に(ツイート)やって。ほんで頭、怒り狂って、眠れなくなったから、ツイキャス? だせぇな、お前! 女子かよ! 男だったら寝ろよ。意地でも。われわれ昔の侍はもう、(※腕を組んであぐらをかくポーズをして)ずっとこのまま朝まで。ずっとだよ! そういうもんだよ。ふざけんなよ。(※小声で)ツイキャスなんて……。

(※立ち上がろうとして片ヒザを着き)ま、結局、俺がなに言いたいかっていうと……TikTokやってる女にロクなヤツはいないってこと……」

ザック「(※フロアに大の字になり、左のアゴの付け根をしきりに気にしている)ヒサシブリ。NOAH(の)KENTA、キョウハ、NOAH KENTAデスネ。ヒサシブリ。もうあんな強いファイトはしないのかと思ってた。今はただ楽しんでるだけだって思ってた。でも違った。今でも一発一発が強い。(金具が剥き出しになった)コーナーに顔から投げつけられたよ。すげえな、あのバカヤローは。10年前の試合でKENTAにボコボコにされて、あれで火がついて日本のリングで闘うことを決めた。初めて参戦したシリーズが『日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグリーグ戦』で、そのトーナメントでもKENTAにまたボコボコにやられた。それから、2011年から2014年はとにかくKENTAにやられっぱなしだった。でもその後、KENTAは“WORLD WILDLIFE FUND”(※WWF/WWE=世界自然保護基金をもじって表現)に移った。その間は俺もお前にやられないですんけど、またこうしてニュージャパンのマットで再会することになるとはな。そして今日もまたお前にやられた。俺の人生で一つ確かなことは“いつもKENTAにやられる”ってことだな。さすがだよ、ダーリン。KENTAは今でもまだ俺の“センパイ”だ。でも、今に見てろ。俺がお前を超して“ダイセンパイ”になるから。

みんな落ち着けって。俺の『G1』はまだ終わってないから。鼻の骨が折れてるかもしれないけど、大丈夫。やっぱり俺にはソイボーイ・パワーがあるから。『G1』を優勝するのはこの俺だ。もちろんブリーフケースは持たない。そしてIWGP世界ヘビー級のベルトを獲った暁には、最初の挑戦者にKENTAを指名するよ」

▼第4試合 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 31』Aブロック公式戦
〇矢野 通(4勝3敗=8点)
vs
×高橋 裕二郎(2勝5敗=4点)
10分23秒 リングアウト

■試合後バックステージコメント

矢野「(※コメントスぺースを横切りながら)痛ぇな、バカヤロー! 通報しろ!」

裕二郎「(※手錠をされ、後ろ手のままで引き揚げてきて)なんだ、こりゃ……。はずれねえんだ(※裕二郎を追いかけながらその様子を見ていたPIETERが戸惑いながら『やだぁ』と声を漏らす)誰も考えるつかないことを、するのが大好き……まさにあいつは、パタリロ(※魔夜峰央作のギャグ漫画の主人公)みたいな、男だったよ。(※PIETERに向かって)知ってる、パタリロって?」

PIETER「(※不思議そうな表情をしながら)パタリロ?」

裕二郎「知らないか。年代的に知らないよなあ……。あとでパタリロの画像検索してみて」

PIETER「手錠するの?」

裕二郎「手錠はしないけどよ、見たらわかるよ。顔がよ、矢野通そっくりなんだ」

PIETER「ええ? 大丈夫?」

裕二郎「♪誰も考えつかないことを~、するのが大好き~(※と鼻歌を歌いながら控室へ歩いていく)」

PIETER「(※裕二郎を追いかけながら)鍵、鍵どこ?」

➡次ページ(『G1 CLIMAX 31』Aブロック公式戦・後半戦)へ続く

<写真提供:新日本プロレス>

▼第5試合 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 31』Aブロック公式戦
〇鷹木 信悟(5勝2敗=10点)
vs
×タンガ・ロア(2勝5敗=4点)
19分08秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め

■試合後バックステージコメント

鷹木「(※入場ゲートの向こうに姿を消して少しすると遠くから『ああ……ああ……ああ……』と痛みをこらえるような声が聞こえてくる。左胸の下を押さえながらコメントスペースに入ってくると、片ヒザを着いて)ああ……。強烈だな。タンガ・ロア! 強すぎだろ。あいつ強ぇな。体もデカイし、力もハンパねえ。俺の技が効いてるか、わかんねーもんな。あれが(『G1』)初出場なんて、信じられるか……。ああ……。アバラいったかもしんないな。クソッ……。だけどよ、確かに! タンガ・ロア、強いよ。バケモンかもしんねえ。だけどプロレスは、強いヤツが勝つんじゃねえよ。知ってんだろうよ、勝ったヤツが、強いんだ。まあ、リーグ戦2敗してる俺が言っても、説得力ないかもしんねえけどな。

次は! 仙台(10.13)でオーカーンか。グレート-O-カーン……どうも気に食わねえな、あいつ。ええ? こないだのな、ザックの試合も、負けたくせにオイ、内容に満足してんのか? ええ? そうじゃねえだろ、プロレスラーは。なあ? 格闘技の猛者かなんだか知らねえけどな、オイ、オーカーン、プロレス舐めんじゃねえぜ。(※ゆっくり立ち上がり)仙台で俺が! プロレスの奥深さを、お前に教えてやる。教育的! 指導だ……」

タンガ「たった今、この団体のチャンピオンと1対1で闘った。このチャンスを心からうれしく思う。シンゴ、俺と闘ってくれてありがとう。ニュージャパン、俺を『G1』の出場者の1人に選んでくれてありがとう。今日は勝てなかったけど、これからは自分1人の力でチャンピオンたちと闘っていける自信がついた。シンゴ、おめでとう。だが次は……」

▼第6試合 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 31』Aブロック公式戦
〇飯伏 幸太(6勝2敗=12点)
vs
×グレート-O-カーン(4勝4敗=8点)
20分22秒 カミゴェ→片エビ固め

■試合後バックステージコメント

飯伏「(※コメントスペースにたどり着くなり)ああ、やばいやばい……(※と言って腰を落とし、壁にもたれかかるように座り込む)。久しぶりに、プロレスリングを堪能しました。久々に、出会いましたね。彼は凄いんじゃないですか、本当に。あのレスリングテクニック。何か……何かやってたんですか、凄かったですよ、“圧”が。やっぱり、打撃ではね、負けないけどやっぱり……。いやあ、久々に体重差っていうのがありましたね。競技としてのプロレスができたっていうか。ずうっと……。さっきも言いましたけど、優勝決定戦、これで見えてきたというか。まあ、可能性は上がったんじゃないかと。

そして一番言いたいのは、“10.9”……。今日10月9日。1995年10月9日(東京ドーム、新日本プロレスvs UWFインターナショナル全面対抗戦)……第1試合から僕は、最高に楽しんで、プロレスを……。その時の感覚に戻ったというか。第1試合(石沢常光&永田裕志組vs金原弘光&桜庭和志組)の感覚というか、あの当時の第1試合の……。凄かったです。この1勝は大きいッス。いやあ、凄かった。ああ……。4勝……。最高に楽しめましたよ、ハイ。

(※立ち上がって)またやってみたいですね。『G1』じゃなくても。(※ゆっくり立ち上がって)何回でも。何回でもやってみたい。(※控室に歩を進めながら自分に言い聞かすように)逃げない、負けない、あきらめない……」

O-カーン「(※鼻血を拭おうともせず、意地でも若手の肩を借りずに、いまにも倒れ込みそうな足取りで引き揚げてくる。コメントスペースに入っても片ヒザを着いただけ)ああ、クッソー。クッソー……クッソー! ああ……ああ! ああ! (※なにも言葉が出てこないまま、うわごとのように)見んなよ、コノヤロー(※と言って控室へ消えていく)」

<写真提供:新日本プロレス>

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