ソフトバンク・千賀 連敗止める8勝も…オリックス・紅林死球負傷に沈痛「余計に思う所ある」

ソフトバンク・千賀

チームの8連敗を止めたエースに笑顔は一切なかった。ソフトバンク・千賀滉大投手(28)が10日のオリックス戦(ペイペイ)で8回11奪三振1失点の好投。チームに今月初勝利をもたらす8勝目を挙げた。

試合後のヒーローインタビュー、右腕はどこか心ここにあらずの様子だった。8回、オリックス・紅林に投じた内角への150キロ真っすぐが左手首付近を直撃。この死球で紅林は交代を余儀なくされた。そのことへの申し訳なさがにじんだ。

報道陣の囲み取材では「はあ…」と大きなタメ息を漏らした。「最後、紅林君に当ててしまった。2年目ですよね…。若手でショートを守れる選手はなかなかいない。〝紅林ファン〟の千賀からしたら、思う所があります。優勝争いをしていますし、余計に思う所があります。当ててしまった時点で何もうれしくない。それがすべて…(自分の投球のことは)全部忘れてしまいました」。

オリックスの置かれている状況、その中で欠かせない戦力となっている紅林を失う相手陣営を思うと、ショックを隠し切れなかった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社