山本太郎氏〝東京8区の野党統一候補〟に他党候補の支援者反発「地道な市民の運動をナメてる」

立憲民主党の吉田晴美候補の支援者は抗議の声を上げた(東スポWeb)

れいわ新選組の山本太郎代表が、次期衆院選(19日公示、31日投開票)で東京8区から立候補を表明したことで混乱が続いている。山本氏が野党統一候補になることに対して、ほかの野党候補の支援者が抗議の声を上げているのだ。

「これは立憲民主党によるパワハラだ」「今回のことはあまりにも乱暴で許しがたい」――。東京8区で出馬を予定していた立憲民主党の吉田晴美候補の支援者たちは10日、JR阿佐ヶ谷駅前に集まり、抗議の声を上げた。怒りの矛先は山本氏だけではない。山本氏を野党統一候補にすることを、れいわ側と事前に調整していた立憲民主党にも向いていた。

ある支援者は「立民も山本氏もみんな評判を落としましたよ。地道に一本化に向けて地元の人たちがやってきたのに、そうした人たちが一番反発するやり方で決めようとしている。市民の運動をナメてるんじゃないのか」と憤った。

吉田氏は2017年の衆院選でも東京8区から出馬。4年以上も同区で活動を続けており、それだけに支援者たちは余計に納得がいかない。「山本氏が統一候補になっても応援しません。投票もしません」(前出の支援者)という声も出てきている。

支援者の間では立民幹部がれいわと〝取り引き〟したとのウワサが立っており、立民への不信感が広がっている。支援者は「東京8区だけの問題じゃない。しっかり対応しないと全国に波及していきますよ」と、野党共闘全体に響くと指摘した。

本来は自民党に対抗するための野党共闘のはずだが、この混乱が続けば自民党から出馬予定の石原伸晃氏に有利になりかねない。事態を収拾できるのかどうか。立民の枝野幸男代表の手腕が問われている。

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