収蔵品、熱海で見てね 湯河原の人間国宝美術館、一時併合 1カ所で2館の作品見られます

湯河原町の人間国宝美術館(山口文化財団提供)

 世界の有名絵画などを多数所蔵している一般財団法人山口文化財団(さいたま市)はこのほど、運営する神奈川県湯河原町の人間国宝美術館(同町中央3丁目)を静岡県熱海市の熱海山口美術館(同市渚町)に併合した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で来場者が減少したためで、同財団は「状況が落ち着くまでの措置。1カ所で2美術館の作品が見られる」と熱海への来館をアピールしている。

 人間国宝美術館は、2007年に開館。同財団で所蔵している三代徳田八十吉の陶器など人間国宝に認定された作家の作品など約200点を展示していた。しかし、コロナの影響で9月15日に休館した。

 熱海山口美術館の江川公平副館長によると、人間国宝美術館は湯河原町への観光客の来場が多く、「感染拡大後は来場者が例年の半分以下に減ってしまった」と話す。建物は残し、23年ごろの再開館を目指している。

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