プロ野球ドラフト会議 期待胸に指名待つ 滝澤遊撃手(関根学園)、岡本投手(新井高)

 プロ野球ドラフト(新人選手選択)会議が11日午後5時から、都内で行われる。上越地域の高校生は3選手がプロ志望届を提出し、うち関根学園高の滝澤夏央遊撃手(18、城西中出)と新井高の岡本寛太投手(17、清里中出)はNPB(日本野球機構)の数球団のスカウトがマークしている。両選手は期待を胸に「運命の日」を待つ。

スピード抜群守備で見せる 滝澤夏央

 滝澤選手はスピードが持ち味の遊撃手。50メートル5秒8の走力を生かした守備範囲の広さと肩の強さを誇る。打撃もシャープに振り抜く。小さい頃から投手を兼任し、高校でも主に救援登板でチームを救った。

 ドラフト会議を前に「小さい頃から憧れていた、夢見ていた世界。これまで支えてくれた方々の分まで感謝の気持ちを忘れず、残り少ない時間を過ごしたい」と話した。164センチ、65キロと小柄で、「この体でプロを諦めかけた時もあったけど、それを自信とさせてくれた指導者やチームメートのおかげ。上のレベルで勝負したい」と思いを込めた。

関根学園高・滝澤夏央選手(7日、同校グラウンド)

 これまで投手も経験してきたが、「ショートでいこうと思う。一番自分を見せられるポジション。スピードを生かした守備で、ヒット性の当たりをアウトにするとか、見せるプレー、正確さをアピールしていきたい」と遊撃手一本で勝負する。

 安川巧塁監督(29)は「野球が好きでまさに野球小僧。どんな練習にも笑顔で、率先してやってくれる。人間的にも立派な子。願いはかなうと思っている」と指名に期待や希望を込めた。

最速142キロの本格派右腕 岡本寛太

 岡本投手は最速142キロの速球を武器とする本格派右腕。新井高の主戦だった、2歳上の兄・宏太さんを継ぎ、1年秋からエースとなり、打線でも1、2番で引っ張った。最後の夏は3回戦で敗れたが、2戦各13奪三振の力投。スライダーなど変化球も多彩だ。

 高校入学前に漠然と抱いていたプロの夢は入学後に目標となり、ウエートトレーニングなどで体を鍛えた。胸回りの筋肉が柔らかく、ダイナミックなフォームで、175センチ、76キロの体はマウンド上で大きく見える。

新井高・岡本寛太投手(8日、同校グラウンド)

 ドラフト会議が目前に迫ったが、「今やることをやっていかないとと思っている。待つ感覚はない」と率直に話す。理想の投手像を「必要な時に任せられる投手になりたい」と話す。進む道で「段階的に上がっていきたい」と成長を期す。

 佐伯泰寛監督(31)は「磨けば伸びる素材。体を生かせば150キロは出ると思う。指名はどうなるか分からないが、(進路が)プロでも、大学でも、なった方が運命と思い、頑張ってほしい」と背中を押している。

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