託児所の屋上にも畑と養殖池 国家が奨励する「自然と建築の調和」

最近、平壌では建物の屋上や屋根の「緑化」が流行している。

屋根緑化は、屋根に草花を植えるにとどまらない。果物や野菜を育て、人工池などもつくられる。

朝鮮では、自然と建築を調和させて文化的な生活空間、生態空間を造成することを国家的に奨励している。 

屋根緑化で一挙両得(C)朝鮮新報
未来洞託児所の屋根緑化(C)朝鮮新報

平壌の未来科学者通りに位置する未来洞託児所は、そのモデルケースとしてメディアでも紹介されている。

 託児所では、屋上に多くの植物を植え、温室と畑で様々な果物、野菜を育てている。イチゴと唐辛子、白菜、ナタネ、ホウレンソウなど、今年の収穫は1トン以上になるという。

 3つの人工池では食用の魚を育て、子どもたちに提供している。今年は2トンの生産量を見込んでいるという。

人工池で行われる魚の養殖(C)朝鮮新報

人工池の水は、託児所の水遊び場で使って捨てていたのを再利用している。そして人工池で魚の養殖に使われた水は、その後、畑の冠水に利用されるなど、環状循環システムが実現している。

託児所のギム・ヒェスク所長によると、「屋根緑化のおかげで、夏には建物の室内が涼しく冬には温かい。冷暖房エネルギーの節約にもよい」という。

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